現在の住まいはサンタクルスの中心地にあり一晩中街路灯がついていたり、通りの向こうの日本車販売会社の防犯のための蛍光灯がついていたりして星空観察には適してないのだけど・・・
とまあ、こんなことは言っても仕方ないことで、せっかく南半球にいるのだから南十字星を見てみなくっちゃあ、という単純な動機で見始めた。

今私が見ているのは南半球の夏の星座。なので、南の空に先ず目に飛び込んでくるのは半人半馬の形をしたケンタウルス座のリギル・ケンタウルスとハダルという比較的明るい2つの星。この写真の中央下の斜め位置にある2つの星がそれ。
その星の右斜め上にくの字の星座が見える。実はくの字ではなく、右にもうひとつやや暗い星があって、この4つの星が十字の形をしている。これこそまさに南十字星。
リギル・ケンタウルスとハダルはケンタウルス座の馬の前足に当たり、その上の方にうっすらと見えるのはケンタウルスがこん棒を持って構えている形になっている。南十字星の上に光っているのは馬の胴の部分。ややこしいけど、図に表すとこんな風になる。


なので、南十字星とケンタウルス座の位置関係は南十字星が三方をケンタウルス座に囲まれている形だ。このケンタウルス座のリギル・ケンタウルスとハダルは地球から最も近い恒星、それでも4.3光年(1光年は光が1年間に進む距離)離れているとか、足元の地球のことも考えなくてはいけないけど、たまには悠久の星を見るのもいいものだ。ちっぽけな地球から壮大な宇宙をのぞいていることを実感する。
(はじめの写真の両側の茶色のレンガは自宅の壁。)