夢枕獏著「神々の山嶺」を読んだ。前回読んだ井上靖著「氷壁」と並ぶ山岳小説の傑作なのだが、これが噂に違わず面白いのなんのって。
とまぁ、ちょいとミステリー要素の加わった内容なのだが、まず何より強烈なのが羽生丈二の生き様。山に全てをかけた山バカなのだが、このモデルになったのが実在の登山家森田勝。この本を読むと、いくら何でもこんなヤツいねーよと思うだろうが、佐瀬稔著「狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死」を読めばそれが間違いだったと知るだろう。
森田勝は1980年にグランドジョラスで亡くなっているのだが、もし彼が生きていたら……と言う物語に見えなくもない。当時森田が意識していたとされる登山家長谷川恒男をモデルにした長谷常雄という人物が出てくるところからもそれが伺える。
夢枕獏と言う作家は「餓狼伝」という作品でしか知らない。それも小説ではなく「グラップラー刃牙」の板垣恵介が作画を担当した漫画版だ。「グラップラー刃牙」よろしく最強をめざす男達の話なのだが、この「神々の山嶺」もそれに通ずるものがある。
ちなみにこの作品をより楽しむには前述の「狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死」に「長谷川恒男 虚空の登攀者」、それとシェルパについての知識やマロリー遭難について知ると良い。
女性にはちょいと敬遠されがちな男臭い話だが、実話をベースにしているところが多々あるので、そういった観点で読むと楽しんで読めるぞって話(・∀・)
かつては名うての登山家だった羽生丈二は、今ではすでに忘れられた存在。主人公でカメラマンの深町誠はネパールのカトマンドゥで偶然その羽生と知り合い、彼が齢50にしてまだ現役の登山家であることを知る。そしてその羽生が未だかつて誰も成功した事の無い「エヴェレスト南西壁無酸素単独登頂」を狙っている事を知る。
そこに1924年イギリスのエヴェレスト遠征隊の一員であったジョージ・マロリーが山に残したとされるカメラの謎が加わり……
とまぁ、ちょいとミステリー要素の加わった内容なのだが、まず何より強烈なのが羽生丈二の生き様。山に全てをかけた山バカなのだが、このモデルになったのが実在の登山家森田勝。この本を読むと、いくら何でもこんなヤツいねーよと思うだろうが、佐瀬稔著「狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死」を読めばそれが間違いだったと知るだろう。
森田勝は1980年にグランドジョラスで亡くなっているのだが、もし彼が生きていたら……と言う物語に見えなくもない。当時森田が意識していたとされる登山家長谷川恒男をモデルにした長谷常雄という人物が出てくるところからもそれが伺える。
夢枕獏と言う作家は「餓狼伝」という作品でしか知らない。それも小説ではなく「グラップラー刃牙」の板垣恵介が作画を担当した漫画版だ。「グラップラー刃牙」よろしく最強をめざす男達の話なのだが、この「神々の山嶺」もそれに通ずるものがある。
ちなみにこの作品をより楽しむには前述の「狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死」に「長谷川恒男 虚空の登攀者」、それとシェルパについての知識やマロリー遭難について知ると良い。
女性にはちょいと敬遠されがちな男臭い話だが、実話をベースにしているところが多々あるので、そういった観点で読むと楽しんで読めるぞって話(・∀・)
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おれは集中力が足りないんだろうな、読むのが遅くて。
でも「凍」は面白くて結構早く読めたよ。
「氷壁」もこの調子で読みきりたいよ。
その後はもちろん「神々の山嶺」だな。これを読んだら間違いなく山登りに行きたくなるはずだ!