いつもなら披露宴で余興を頼まれることが多いのだが、今回は披露宴ではなく2次会での余興を頼まれた。タカオは大学時代からずっとバンド活動をしてきていたので他に余興をやる人がいくらでもいるだろうと思うのだが、頼まれたからにはやるのが礼儀だろう。
そこで同じく余興を頼まれた友人と2人で一緒にやることにして、さんざん考え抜いた末に2人は長渕のモノマネに辿り着いた。もちろん結婚式→乾杯→長渕という安易な流れからなのだが、友人のモノマネが想像以上に似ていたのでそれで行こうってなったわけだ。
そうなるとオレは何をすればよいかという話になる。当初はオレも格好だけでも誰かのモノマネで出ようかという流れだったのだが、最終的には友人が1人で出ることになった。その代わりというわけでもないが、シナリオはほとんどオレが考えることになった。まぁ、プロデューサー的な立場からの参戦だね。
そうしてシナリオもほぼ決まりこれで行こうと思った矢先、タカオから余興の順番を聞かされて青ざめる。というのも余興は全3組でオレたちは2番目。最初が新婦のバンド演奏で、トリは新郎のバンド演奏ってんだから驚きだ。新郎新婦に挟まれて長渕のモノマネってどうよ……
いざ当日、披露宴はつつがなく終わりいよいよ2次会だ。音合わせのために早めに会場入りしたのだが、場所は地下にあるライブハウス兼飲み屋といった感じの店だ。まぁ、音合わせといってもアコギ1本だけで歌がメインの内容でもないのであっというまに終わる。そのあとは入場時にかける音楽のタイミングと着替えの場所などの打ち合わせ。これで準備は万端。
いざ余興タイムが始まり新婦の演奏が始まる。新婦がギター、あとは歌とタンバリンという3人編成。新婦の余興が盛り上がらないはずもなく、会場は良い雰囲気になっている。
さぁ、ついに友人の番がやってきた。まずはステージに誰もいない状態で「とんぼ」がかかる。「一体何が始まるんだ?」と会場がざわつく中で長淵に扮した友人が登場。髪型、サングラス、タンクトップ、ジーンズ、タカミネのギター、ブルースハープといういで立ちで会場は大爆笑!
もうこの時点で9割は成功というわけで、あとは「乾杯」を歌って大盛況のうちに終了。友人もこの日のために2週間前から髪型を長渕カットにしてきた甲斐があったってもんだよ。プロデューサーとしても大満足だ。まぁ、本当はシナリオの6割くらいしかこなせなかったのだが、これだけ盛り上がれば問題ないだろう。つくづく友人の舞台度胸に感心させられたよ。
トリはタカオ率いるパッケージボムの演奏でピシッと締める。長年やってきただけあって息もピッタリでさすがだね。そのあとはビンゴ大会等で2次会はあっという間に終了。いやー、本当に楽しかったね。
ちなみにオレが2次会の乾杯の挨拶をサプライズで頼まれたがテンパって何も言えずに即乾杯したってことはショナイでお願いしますヽ(*´Д`)ノ
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