「バチカン奇跡調査官 原罪無き使徒達」藤木稟

今日も群馬は晴れ。
昨日は夕立があったけれど
今日はどうかな？
昼間外に出ていましたが
そこまで暑くなかったような。。。
麻痺してます？

さて　暑くなりだしてから読み始めたバチカン奇跡調査官も　
はや　10巻。

この物語は　平賀とロベルトという二人のバチカンの神父が
世界各国に奇跡の調査の訪れ
結果として　それは奇跡ではなかったことを証明するという形の
ミステリーである。

どれも　トリックというか奇跡の原因というかが
奇想天外で　毎回　藤木稟とは何者？と思ってしまう。

そんな中でも　私がその原因が練られているなあと思うのが
8巻の「終末の聖母」と
この「原罪無き使徒達」である。

バチカン奇跡調査官　終末の聖母 (角川ホラー文庫) 藤木 稟 KADOKAWA

バチカン奇跡調査官　原罪無き使徒達 (角川ホラー文庫) 藤木 稟 KADOKAWA

平賀とロベルトの両神父は　
日本の天草付近で起きた奇跡の調査に赴く。

冒険家のロビンソンが　台風により遭難し死を覚悟した際
主の照らす方向へ向かったところ
無人島にたどり着いた。
そこで　ロビンソンは長い黒髪の天使によって
低体温症になっていた身がにわかに体が温まり
救われた。

またその南国の無人島　神島には
その際に　雪が降り　
巨大な白い十字架が浮かび上がったのを
多数の人が目撃していた。



平賀は科学者として　
ロベルトはあらゆる言語の精通者　暗号解読者として
この奇跡を調査するのだが
島には　祟りをなすらしい「真昼様」という神様や
油すましの妖怪がでたりする。

この辺が　バチカン奇跡調査官が夏にお勧めというところなのだが
もう一つのおすすめ点がある。

それは　平賀とロベルトが　
奇跡を奇跡ではないと実証しながらも
振る舞いや精神が　神父であるという点。

ロベルトに関しては　彼の生い立ちの事情で信仰心が揺らぐこともままあるが
平賀の信仰心は揺らぐことがなく　しかも純粋で
その姿に打たれて　ロベルトは自身の信仰を瞬時に再構築することがある。
その姿に　二人はよい神父だなあと痛感するのである。

また　二人の上司のサウロ司教も
会派のしがらみにはとらわれながらも
信仰が厚く　かなり立派な神父なのである。

そういうところが　このバチカン奇跡調査官の軸となっており
起きる様々な事件の謎も一緒に解明しながら
二人は基本人を肯定し　人の役に立つことを行おうとする。

バチカン奇跡調査官が　ミステリーとしても
物語としても愉しめるのは
やはりこの二人の神父の行動に
安心し魅力を感じるからだと思います。

そんなバチカン奇跡調査官。
おすすめです！✨

秋空？と鉄塔たち



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