日本は民主主義の国だろうか?

日ごろ感じる不条理を書き綴ります。

日本は民主主義の国だろうか?

2021-08-24 04:42:22 | 政治

菅首相が保守系月刊誌・Hanada9月号のインタビューで「コロナに打ち勝った後で、憲法改正にしっかり挑戦したい」と明言しました。5月の憲法記念日にも改憲推進団体へのメッセージでも同様の発言をしています。

6月には加藤官房長官が「コロナ禍は改憲の好機」と発言し「まごうことなき火事場泥棒」などの批判を浴びました。

自民党の世耕弘成参院幹事長は、新型コロナウイルス感染対策を巡り、「憲法上、私権の制限もありうべし、ということを議論していかなければいけない」と7月中旬の長野市での政治資金パーティーで発言しています。

話題となった西村経済再生相の金融機関を介した飲食店への圧力発言からも判るように、政権をにぎる彼らは「国民を自分たちの思い通りにしたい」ということです。コロナ禍で見るように国民のための施策をちゃんとやっていないのに。

今の日本国憲法は「国民主権、立憲主義」の理念の基にあります。立憲主義は「憲法基づいて政治を行い、政府の恣意的な権力の行使を制限し、国民の権利を守ること」です。

自民党の改正憲法案は「象徴天皇の下に政治を行使する『専制国家』を旨とし、憲法でもって国民の主権を制限する内容」になっています。今の憲法とは真逆の別のもので「憲法改正」とはとても言える内容ではありません。

戦後の保守政権は言葉巧みに国民をミスリードしてきましたが、安倍・菅政権になって一層露骨になり、言葉のすり替えや優しい言葉で国民を騙し、実際には逆の国民に不利益な内容を履行してきました。日本は大きく右傾化し、貧富の格差が広がり、人権無視の政治が広がっています。そして利権政治が大手を振るい、汚職や原発事故などの失態には頬かむり、責任をあいまいにして基本政策は改訂されず強行され続けてきています。

そんな彼らが進める「新憲法」が国民にとって良いものであるはずがありません。

第二次大戦の敗戦でようやく手に入れた「国民主権、民主主義」を手放していいのでしょうか?

国民の3割の人が「改憲」を目指す今の自民党政権を支持しているそうですが、ぜひ考えてください。戦前の様な「気軽に物の言えない社会」に戻さないことを。冷静にしっかりと事実を見て、自分たちが国の政治の主人公であることを。今の日本国憲法がそれを保証していることを。


日本は民主主義の国だろうか?

2021-08-23 13:56:14 | 政治

名古屋入管施設でのスリランカの女性の死亡が問題になっています。

ようやく公開されたビデオの一部を見た親族が「姉は人としての扱いを受けていなかった!」と涙ながらに訴えていました。この問題が発覚してからの入館施設側の対応の冷たさが際立っています。民主国家として「人の命を大切する」という基本的人権を踏まえた当り前な姿勢が見られません。国際的にも関心呼んでいるなか、菅首相や上川法務大臣がその対応にあったて、「親族や関係者の要望に応えて人道的にことを進めよ」と指示を出せば、もっと事態は違っていたでしょう。彼らには全くそういう態度は見られません。ひたすら事を隠ぺいすることに走っているように見えます。

何か今の政府の「コロナ対策」と通じるものを感じます。口では「国民の命を守る」言い続けながら、実際は国民に我慢を強いる「緊急事態宣言」一本やりで、小手先の対策に終始し、医療界や野党から医療予算の充実強化が訴えられているのに、相変わらず医療の合理化のための予算カットと、老人医療費の負担増加を推し進めできました。医療崩壊が課題になると、「自宅療養」と言い出し、「命を守る」を放棄さえしています。他方で、軍事予算の拡大は続けられ不要不急の戦闘機や兵器の米国からの購入は躊躇なく進められています。「国民の命」より軍備拡充が大切ということです。

参考として、202年国連の自由権規約委員会が事前質問票で日本に求めた項目を列記します;

人権の促進と保護のための憲法及び法的枠組み、 国民的、人種的、宗教的憎悪の唱道の禁止、 男女の平等、 緊急事態及びテロ対策の措置、 性的暴力及びドメスティック・バイオレンスを含む女性に対する暴力、 児童、生命に対する及び公正な裁判の権利、 拷問又は残虐・非人道的・品位を傷つける取り扱い、もしくは刑罰の禁止、 身体の自由と安全に対する権利、 自由を奪われた者の取り扱い、 奴隷、強制労働、人身取引の廃止、 難民及び庇護申請者を含む外国人の取り扱い、 プライバシーの権利。 思想、良心、宗教的信念及び表現の自由、 平和的な集会、 公的な生活に参加する権利、 マイノリティの人権、                                     ※とり上げられた項目は、人権委員会が懸念を持つ日本の状況と考えられます。

第二次大戦での犠牲者は5000~8500万人と言われています。世界で人の命の尊さが叫ばれ、その中で侵略国だった日本は、その反省にたち基本的人権と民主主義を大切にする「現憲法」を成立させました。世界に、アジア諸国に、命を大切にし、戦争を起こさない国にすることを誓ったのです。それから76年、今の日本はどうでしょう。戦争経験者や学者、知識人は今の日本は戦争前の状況に類似していると警告しています。

今と戦前との大きな違いは「主権在民」日本の針路はわれわれ国民が決められる、ということです。マスコミの情宣やムードに惑わされず、自分で冷静に考え、人の命を大切にし、人にやさしい国に歩を進めましょう。


日本は民主主義の国だろうか?

2021-08-21 22:58:15 | 政治

世界系座右フォーラムが発表した2020年度の世界男女格差は153か国中121位。G7(先進7か国:日本のほかフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダ)と比べることもできなく、中国や韓国よりも低くアジア主要国でも最低。

GDP(国民総生産)ではアメリカ、中国に次いで世界第3位の経済大国なのに。

企業の人権への取り組みを格付けするイニシアティブ「企業人権ベンチマーク(CHRB)」2020年版ベンチマークで、日本の名だたる企業(ホンダ、トヨタ、キリン、サントリー、日本製鉄、ソニー、パナソニック、キャノンなど)のスコアーはいずれも50%を下回っており、厳しい労働条件下で業績を上げている実態がうかがえる。

海外からの来訪者は「日本人は優しい」と高評価だが、その「優しさ」がアダとなり、強圧的な管理や圧政をはびこらせているのではなかろうか。