日本は民主主義の国だろうか?

日ごろ感じる不条理を書き綴ります。

核のない世界とG7サミット広島

2023-05-25 04:42:22 | 政治
 
TBS「サンデーモーニング」6月21日、
「風をよむ」のコーナーでの、ペンシルベニア大非常勤講師でピースボート共同代表を務める畠山澄子氏の発言;
 
「私は船で世界を回って被爆証言を届けるという活動をずっとしていて、サーロー節子さんとも一緒に回ったことがあるんですね」
「今回の広島開催のサミット、被爆者のみなさん本当に期待していたんです。被爆の実相を見れば、何か血の通った言葉が最終成果文書に入るんじゃないかと」
「ふたを開けたら核兵器廃絶という言葉もない、核兵器禁止条約という言葉もない、被害者援助の話もない。これまでのものと何も変わらないんですよ」
「中国、ロシアを責めるのもいいですけど、G7諸国は核軍縮にもきちんと取り組んでいるのかと被爆者の方は怒っているんですね」
(声をつまらせながら)
「被爆者の方は『でも、諦めない』とおっしゃっていた。だから私も諦めない」
 
岸田首相はサミット終了後の発言で「核兵器のない世界という理想に向けた基礎を確保し、核軍縮に向けた国際社会の機運をいま一度高めることができた」と成果を誇示していたが、何とも空々しいこと・・・。
 
日経の最新調査では、岸田政権の支持率が50%を超えたとか。
 
畠山さんの発言が一そう胸に響きます。

G7広島サミット

2023-05-18 06:47:06 | 政治
G7広島サミットが始まります。
岸田首相、朝日新聞のインタビューで、昨年8月の核不拡散条約(NPT)再検討会議で首相が発表した核軍縮・不拡散に向けた行動計画「ヒロシマ・アクション・プラン」をG7で確認したいと説明。曰く「核兵器不使用の歴史を継続しなければならない。核兵器の数を減らす努力をいま一度思い返さなければならない」 ⇒⇒ 世界の動向は、「核のない世界」を目指し『核兵器禁止条約』が2021年12月に国連総会で128か国の賛同で決議されたが、なぜ日本は「反対」しているの?
サミット前のアフリカ諸国外遊外遊で、1700億円の経済援助。ウクライナ周辺諸国に10億ドル(約1500億円)の支援。2月のフィリッピン大統領来日で年間2000億円を超える支援。⇒⇒ サミット前の実績作りと言うのでしょうか。日本国民には緊縮財政を訴え、国の借金が1200兆円(一人当たり1000万円)を超えているといのに大盤振る舞い。誰が払うの? ちなみに岸田首相就任後19か月の外遊回数は14回。1回あたりの経費は2~2.5億円といわれています。息子まで連れて、こんなに外遊する必要があるの? 国民には「節税」と言ったのでは?
防衛費倍増、米国の要請でGDPの2%に。国のGDPは世界で3位ですが、国民一人当たりでは27位。⇒⇒ 借金だらけの国予算、すでに岸田首相は「増税」をにおわせていますが、ますます国民の貧困化が進むのは明らかです。搾り取れるだけ搾り取れということでしょうか?
「G7」を檜舞台にしようとはしゃぐ首相。主権在民を旨とする世界各国の首脳にはどう見えているのでしょう。私には、節操のない成り上がり者の姿に見えるのですが。
G7サミット(主要国首脳会議)とは、フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ(議⾧国順)の7か国及び欧州連合(EU)の首脳が参加して毎年開催される国際会議で、世界経済、地域情勢、様々な地球規模課題を始めとするその時々の国際社会における重要な課題について、自由、民主主義、人権などの基本的価値を共有するG7各国の首脳が自由闊達な意見交換を行い、その成果を文書にまとめ公表しています。
民主主義や人権で後れを取っている日本は、今や参加資格があるのでしょうか。体裁ばかりを気にしている岸田首相の資質が問われている時でもあります。
さらに、日本が「本当に民主主義の国」かも注目されることでしょう。

米誌「タイム」の岸田首相の記事

2023-05-18 06:45:29 | 政治
外務省が米誌「タイム」に異議を申したてしました。次回号の表紙に“岸田首相、日本を真の軍事大国にすることを望んでいる”と掲載されたことに「見出しと(論評の)中身が異なる」と・・・・。
そこで「タイム」誌は見出しを「平和主義だった日本に、国際舞台でより積極的な役割を与えようとしている」と差し替えました。無論、これも記事内容に沿ったものだそうです。
いったい何のための意義申し立てだったのでしょう。
タイム誌は国際的に著名な雑誌ですが、民主主義国といわれる国の外務省が一介の雑誌の記事に異議を申し立てるとは、思わず「中国でもあるまいし」と思ってしまいました。期せずして日本が「恥」をかくことになったとに、外務省やそれに倣った発言をしたお歴々は気が付いているでしょうか?
人を論評するのに、その人の言葉と行動が一致しているかが重要な視点です。そしてそれは、世界の論壇では常識だと思うのです。このことが解っていれば今回のような「異議」を唱えることはしないでしょう。言ってみれば岸田首相の言動が問われたのです。結果、日本政府はもう一つの「恥」をかいてしまったことになるでしょう。
そういえば、日本の「言論の自由度」は、世界で68位でした(2023年、国際NGO・国境なき記者団調査)。勿論「G7」で最下位です。

岸田首相の「改憲」発言

2023-05-07 18:08:05 | 政治

岸田首相は憲法記念日に、自衛隊明記など同党の改憲4項目について「現代的な早期実現が求められる課題だ」と強調、衆参両院の憲法審査会に対して「今後も真摯(しんし)に落ち着いた議論を重ねてほしい」と発言した。

いかにも改めて「改憲」を進めようというような語り口ですが、実際は閣議決定などで着々と軍備強化をすすめ、憲法違反の適地攻撃の準備を平然と進めています。

安倍政権で始まった現憲法下での「専制国家」づくりが国会での論議を巧みにかわしながら国民の意志を問うことなく、国内で着々と既成事実が作り挙げられ実体化が進んでいます。

「フェイクの安倍」と言われましたが、岸田首相は国会などでは要領を得ないあいまいな発言を繰り返し「フナ侍」などと言われソフトなイメージを振りまいていますが、国葬や軍備倍増、そして改憲など「要」の課題には明確に語ってどんどん進めています。安倍元首相は強面で強引なやり方が目立ちましたが、岸田首相は弱そうに見せてやることはえげつなく、むしろ油断ならない危険な人物と言えます。

 

今回の「改憲」発言は、憲法違反の「戦争をする国」づくりの後付けを狙ったもので、「改憲」をいかにも国民の声を聞いたように見せかけ実施、本当に国民がその実態に気付いた時には、「時すでに遅し」になるのではないかと心配をしています。

ドイツでは「『独裁』は笑顔でやってくる」と戦後の教訓にしているそうですが、日本は「『軍拡』はこっそりやってくる」ではないでしょうか。議会制民主主義の国なのに、国会論議が疎かにされ、国の方向を変えるような重要案件が「閣議決定」や「強行採決」で進められ、国民はカヤの外。それに怒りを表す人達も多くなく、日本の「民主政治」は発展途上にあるようです。

 

いま「少子化」が問題にされていますが、我が国の軍事国家体制が確立すれば、高齢化が進んでいる中で「兵隊不足」は避けて通れません。憲法が改悪されて「国防」が国民の義務と条文化されば、次にやってくるのは「徴兵制」ではないでしょうか。