日本は民主主義の国だろうか?

日ごろ感じる不条理を書き綴ります。

なぜ、臨時国会を開かない?

2021-09-08 11:05:52 | 政治

自民党の総裁選挙、マスコミの連日の報道が続いています。衆議院議員総選挙前での大宣伝、自民党への大サービスです。政権への「忖度」、つまり政権政党への忖度大応援に他なりません。第二次世界大戦前の、ドイツナチスの応援大報道、日本軍部の活躍の大報道を想起させます。

今の日本政治は国民をないがしろにした「専制独裁」時代に入ってきていると思います。

野党の「臨時国会開催要求」の拒否は明らかな憲法違反です。森政権以降、国の最高決議機関「国会」を軽視する傾向が顕著となり、安倍政権ではそれがあからさまになっています。憲法は国民主権を守るため「三権分立」を規定、とりわけ議会制民主主義の要となるのが「国会」です。「立法」とともに、政権の行政を厳しくチェックするのが重要な任務です。憲法第五十三条には「いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」とあります。義務違反規定がないことをいいことに、これを平然と拒否しているわけです。それは自己都合を優先して民主主義を守る意思がないことを示しています。

安倍・菅内閣は「憲法改正」を主張しています。これは憲法99条の「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」の明らかな違反です。1968年に倉石農相が「こんなばかげた憲法をもつ日本はメカケ」という発言をして閣僚辞任しましたが、今や現憲法を守らなければならい首相や閣僚が平然と「改憲」を口にするようになっています。彼らは「日本憲法」を守る気はないということです。

安倍内閣の閣議決定で「自衛隊の集団的自衛権による海外派遣」、強行採決で「特定秘密保護法」「安全保障関連法」「テロ等準備罪(共謀罪)法」、菅内閣で「土地利用規制法」を成立させています。いずれも憲法違反の疑義が出されているものばかりです。沖縄でも「辺野古基地建設」が県民の大多数の反対の中、強引に進められています。その他原発、暮らし関連予算削減、軍事費拡大など国民の意思を無視した施策が、強引に日本中で展開しています。自民・公明党議員で国会の三分の二を占めている結果です。

よく考えて自分を守る選挙をしましょう。そして、選挙に行かないのは今の政権を喜ばせるだけです。


自民党の総裁選

2021-09-05 01:31:24 | 政治

菅首相がとうとう政権を投げ出しました。

政権続投に執念を燃やしていましたが、コロナ無策に国民の批判が集まり、政権不支持率が3割を切るなど総選挙を控えたなかで、党内での求心力を失い万策が尽きて再出馬が出来なくなったためだといいます。

菅首相は、再出馬断念での表明で「(総裁選に)出馬を予定する中で、このコロナ対策と選挙活動、こうしたことを考えたときに、実際、莫大(ばくだい)なエネルギーがこれ必要でありました。そういう中で、やはり両立はできない、どちらかに選択すべきである。国民の皆さんにお約束を何回もしています新型コロナウイルス、この感染拡大を防止するために、私は専念をしたい、そういう判断をいたしました。」と述べました。

前日まで「出馬」工作を必死に続けていたのに、何とまあ白々しい言葉・・・だから国民の支持を失っているのですよ。

このような彼を総裁に選んだ自民党の人たちにも責があるのに、党の人たちは反省もなく「1年ご苦労さん」と空々しい美辞麗句ばかり。政権の支持率は下がっているが、自民党に支持率はあまり下がっていないので安心しているのか、今の様な国民そっちのけの政治の劣化に、改善の機運は見られません。今の自民党の派閥の実力者をみれば、金集めの上手な金権政治家ばかりです。次の総裁に誰が選ばれても、真に国民にやさしい政治に変わることは無いようです。

コロナ過で国民が苦しむ中、自民党が本当に国民の命を大切に考えているのならば、「総裁選」を延期し、臨時国会を開いて、今必要な対策を検討し、直ちに実行できる体制をつくるはずです。

これから9月末までマスコミは「自民党総裁選」一色でにぎわうことでしょう。そしてその間、国政はかすんでしまいコロナに苦しむ国民への対策も疎かになってしまうことでしょう。