物欲 日記

買ってきた モノ への、泣き、小言、妄想、言い訳など。
アニメなどの感想もあります。SINCE 2004年05月16日

火垂るの墓

2024年09月25日 09時07分50秒 | エッセイ風

火垂るの墓
 
絶対観ないと決めている映画ががある。それはジブリ・アニメの「火垂るの墓」だ。なぜ?映画を観た人なら同意してくれるだろう。観るべき映画だけど、もう観たくない映画。YouTube をさまよっていたら、「火垂るの墓」がネトフリで海外にも配信され、話題になったという動画がいくつか現れ、その一つを見て、なるほどと思った。
 
映画も見ていないくせに、何を言っているのだと思われたかもしれない。私は 50 年ほど前に、原作の小説を読んでしまったのだ。野坂文学には、実はエロ系から入り、コマーシャルや TV 出演にも出てきて、スゴイおっさんやなーと思っていた。たまたま直木賞受賞作とも知らずに、文庫本の本作を興味半分に読んだ。まず、内容が「文学」であり、今までの野坂氏の印象とは別世界で、その点で驚かされた。そして、激しく感動し、もう二度と読めない(読まない)と思った。悲しいとか哀しいという言葉では足りない。文字だけでこうなので、アニメで観るなど、もってのほかだ。
 
ずいぶん前にジブリで映画化されたとき、絶対観れないと思った。日テレでは何回も放送されているが、当然それも観ていない。ネトフリでジブリの映画を観た海外の人々も、同じ気持ちになったのではないかと思う。ただ、彼らにとっては、この作品は「ジブリ」であり、そこには野坂氏はいない。
 
私は野坂昭如のファンでもないし、作品を時系列で読んでいたわけではない。私にとって、野坂昭如は、小説が書ける怪しいオッサン、いつも酔っぱらっているようなオッサンだった。その人が、こんな作品を書いていたとは思いもしなかった。もう一つ言えば、おもちゃのチャチャチャ の作詞者だったことも後から知った。エラそうな言い方をすれば、作品を読んで野坂昭如という人物を見直したのだ。そのことも自分にとって衝撃的な出来事であった。
 
ネトフリの海外での反響やレビューを知ったら、野坂氏は何と言うだろうか。みーんな悩んで大きくなった~♪というのであろうか。アニメの力はすごいとは、思っていても言わないかも。素晴らしい作品は国や人種を超えて何かを思わせる力があることを知って、少しほっとした。そして、まさか YouTube で「感動したけどもう観ない」に再会するとは思わなかった。

この YouTube の動画は、海外の反応をよくまとめていると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=mIJABqUg94U
 
 
 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿