その者は 毛皮ひとつで
何も持っていなくて
体ひとつで ただそれだけで
美しい
2015.8.24
夏も終わりに近づくと やってくる
あいつ↓が

弱ったセミを
食す季節が やってきた
捕まえるのは
肉肉しい↓あいつ

少々あほっつらで
肉肉しく太ったわりには
俊敏に ベランダや玄関口に迷い込んだ
セミを捕まえ
決して 自分では食べず
あいつ↓に

渡す
食べるのは いつも
あいつ↓あいつだけが

セミを 食べる
そーして キレイに平らげる
後にはセミの羽だけ 残される
ああ なんて おりこうさん

汚い食べっぷりだと
嫌じゃない?
変な所が 変な風に残っていたらさ
だけど 本当に いつもきれいに
羽根だけが残される
見事に美しい食し方だ 素晴らしい
生のセミは 美味しいらしいですよ
にしても
君は↓なぜ

いつも 食べないんだ?
好みでない?
でも 捕まえてみるのは 好き?
ていうか
あいつ↓の

為に 捕まえているの?
だって いつも 捕まえたら
駆け足でやってきた↓あいつに

黙って渡して
自分は食べなくても
全然 嫌じゃない感じ
その姿は
好きなおなごに
食べ物を貢いでいる感じがするぅ~~
のですのよ
それとも
むっしゃら むっしゃらと
獲物に食らいつく
あいつ↓に

恐れをなしてんのかな
ちなみに 私は
あいつ↓が

獲物を食す場面を いつも
見ないように している、、、
だって ねえ……
そんな文明人な 私、、、、
なんか ごめんネ
セミさん ごめんネ
肉肉しく 太っている割には
食べ物にがっつかない
お坊ちゃん↓タイプ(オトコ)

小さく やせっぽっちだけど
食べ物はそれもこれも 全部よこせの
野生児↓がっつきタイプ(オンナ)

そんな 君らは

仲が良くて
いつも 愛らしいね
君らの間で いつも どんな
感情が行き来しているのかな と思うよ
君らに幸あれ
「夏の終わり頃」
窓際の
畳の上に寝そべって
夏の空
見上げる
夏の雲が
ゆっくり動いていて
あれは
雲が動いているのかな
それとも
地球が動いているのかな
確実に
日差しの差し込む位置は変わり
日ごとに
それは深くなり
秋の色合いに変わっていく
暑い夏の中の
さみしい秋の気配
2015.8.14