逃げてゆきたい
大事なものだけ持って
きっと安らかな日々のところへ
2001-
図書館で借りた本
デボラ・エリス作「九時の月」
読みまして
いやー 泣けちゃったね
イラン・イラク戦争時に
イランの15歳の少女が経験したお話しで
爆撃があって
厳しい伝統と宗教的信条があって
学校は安全な場所ではなくて
混乱する刑務所があって
理不尽な処刑があって
同性愛があって と
そんなお話し
同じ時間を生きていても まるで違って
過酷な状況の中で苦しんでいる人達が
たくさんいる
どうして人間は
こんな恐ろしい世界を作ってしまえるのだろ
なんで そんなに他を憎しむのだろ
苦しいのなんて嫌なのに
痛いのや怖いのなんて嫌なのに
なんで自らその中に飛び込むような事をするのだろ
辛いなー人間
居たい場所に居たいだけなのに
好きな人と一緒にいたいだけなのに
そんな事もかなわなくする世界ってなんなんだ
それでも人間は
まだこうやって発言できるから ましなのかも
とか思ったりもする
動物や植物や地球に対して
人間は酷いことしている
酷いことされたほうは ただ黙っている
じっと黙って 殺され汚され破壊されていく
そして
まぎれもなく私も加害者の一人だ
なんだかな~~
押入れの奥に片付けてあったゲージを
これ小屋にするとお猫様が喜ぶかも~ と思って
出したら
いい感じに喜んでいるみたい
薄暗いゲージの中に詰まる2猫
「サガ」
憎しみは疲れるよね
全部を許せたら
全部を愛せたら
きっと楽なのに
どうしてこんなにも
憎む心を持っているのだろう
辛いだけで
悲しいだけで
恨みつらみを並べてみても
醜い自分を見つけるばかり
どうか優しく
どうか愛おしく
だけど仕方がない?人間だから
ひとつに
愛があるから
憎しみもあるというのなら
憎しみがなくなったら
愛もなくなるのだろうか
わかるわけがない
感情は勝手にどっかから
やって来るのだもの
2001-