命のカウントダウン2(健康余命805日)

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在宅医療と救急車

2023-10-03 00:31:41 | 在宅医療

昨日、在宅医療を行っていた患者さんを病院まで救急搬送してもらいました。

在宅で見ているがん末期の患者さんを救急車に乗せる事は殆どありません。昨日のは、レアケースです。

 

在宅でがん末期患者さんを看取ろうとする時、ご家族に最初に言うのが「急変しても救急車を呼ばないでください」です。
患者さんが急に悪くなったら、慌てて救急車は呼ばず、訪問看護師か在宅医にまず最初に連絡してください。と、言います。

その理由は、以下のページに詳しく述べられています。

https://brain-gr.com/tokinaika_clinic/blog/home-medical-care/dont-call-an-ambulance-in-critical-condition/

救急車は救命のために活動しています。例えば交通事故であるとか虫垂炎(盲腸)などの急性疾患にはふさわしいのですが、がん末期の方の在宅見取りにはそぐわないのです。

それでも、昨日はがん末期の患者さんに救急車を依頼してしまいました。何故??

それは、患者さんが痙攣の大発作を起こし、意識消失され、急性の呼吸不全まで合併されて在宅では手に負えないと判断したからです。痙攣発作に対して抗痙攣剤の筋肉注射をしたのですが、呼吸停止が怖くて量を控えました。そのせいで発作は収まりませんでした。その時点で救急依頼し、前後して天理よろづ病院に入院依頼の電話をしました。痙攣発作で悶えて呼吸不全まで合併しておられる患者さんを自宅で見続けるのは困難だと判断したからです。

結果的に患者さんは入院してから半日で亡くなりました。予後が悪いことは十分に予想していました。でも、救急搬送して入院していただいた判断は間違っていなかったと思っています。在宅で、あの状態で半日を過ごすことは医療側もご家族さんも耐えられません。そこに病院の価値があるのだと思っています。



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