それで、神の国の最高善は、永遠で完全な平和であるので、死すべき人間が出生から死へと通過するような平和ではなく、もはやいかなる敵対者を耐える必要もなく不死なる者としてそこにおいて存続する平和なのである。これが最高の至福の生であることをだれが否定するであろうか。また、その生と比較するなら、この世における現実の生は、それがどれほど魂と身体や外的事物の善に満たされていようとも、まったく悲惨であるとだれが判断しないであろうか。
聖アウグスティヌス 『神の国』19:20
聖アウグスティヌス 『神の国』19:20