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あの世から横領金を返却する霊魂 3

2020-12-22 02:18:57 | 煉獄
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆1-5、他界からの火花

 1919年10月30日の夜2時45分に、また小さな鐘がなりました。院長は行き、聖母をほめたたえる小さな祈りであいさつしますと、その人は、「アーメン、その通りです」と答えたといいます。

 院長はいいました、「聴罪司祭の命令で、わたしはこのお金をもらうことができません。神のみ名と、聴罪司祭の命令によってききます、あなたは誰ですか教えてください。司祭ですか?」。

「そのとおりです」とあの声。

「あなたが乱用した財産は、この修道院のものでしたか?」。

「ちがいます、しかし、ここに持ってくる許可をもらっています」。

「そのお金をどこから得たのですか?」。

「神の裁きは正しい」。

「でも、あなたが、ひとりの霊魂であることを、わたしは、あまり信じないのです。誰かのいたずらではないかといっも考えています」。

「一つのしるしがほしいのですか?」

「いやです。わたしはこわい、もうひとりを呼んできます」。

「誰も呼ばないでください。その許可がありませんから」。

 院長はおそれのあまり、困っていましたが、遂にその10リラをもらいました。するとその霊魂は、

「どうもありがとうございます。これからお祈りにあずかるようになります」といい、それから、「神が賛美されますように……」と非常にやさしい声でささやきながら遠ざかってゆきました。院長は、心の中で、その詩編のことばをいいつづけました、「神は賛美されますように、わたしの祈りを断らないで、おんあわれみを、わたしから遠ざけなかったからです」。

 1919年11月9日、28回目の最後の訪問がありました。鐘がなり、院長は行って、「イエズスとマリアは賛美されますように」とあいさつしました。

 今度、あの声はよろこばしい調子、むしろ幸せそうな調子で答えました、「永遠に賛美されますように。あなたと修道院のみなさまに感謝します。今、すべての清めを終わりました」と。

 院長は大よろこびで、自分と修道院、それから、この霊魂のためにミサを捧げた司祭たちのために祝福を願いました。

 その人は、「神のみ旨にまかせてください」といいました。院長は、「わたしと、いまわたしがいったすべての人のために祝福を与えてください」と願いますと、その人は、「主の祝福がみなさんの上に!」といいました。これが、その人の最後のことばでした。

 そのとき院長は、いいあらわせないほどの大きな喜びに包まれ、光りかがやく野原にいるかのような感じがしました。そして、その時、あの人の霊魂が太陽のひとすじの光線のように、すばらしい光に包まれて、天国にのぼって行くのがみえたのです。


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