天主の童貞母は、私たちに関することを他の誰よりもよく見ておられ、よくご存じでおられる。私たちが現在の生活において必要とする助け、私たちを脅かしている公の、また個人的な危険、私たちがその中に陥っている困難と悪、特に怒り狂う敵たちに対して私たちの霊魂を救うための戦いの激しさ、これら全ておよび、その他人生における試練について、童貞聖マリアは他の誰よりもましてご自分の愛する子らに、あらゆる種類の慰めと力と助けをもたらすことができ、それを望んでおられる。だからこそ、大胆に、そして熱烈に、童貞聖マリアに向かって祈り、イエズス・キリストと私たちとをかくも親密に結合する母としての絆によって懇願し、敬虔に、聖母ご自身がお望みになった祈り(=聖なるロザリオの祈り)、つまり聖母にとってかくも快い祈りによって聖母の援助を乞い求めよう。その時、私たちは全ての母のうちで最も善き母のご保護のうちに、安全と心地よさをもって憩うことができるだろう。
教皇レオ13世 回勅『マニェ・デイ・マートリス』1892年9月7日
教皇レオ13世 回勅『マニェ・デイ・マートリス』1892年9月7日