私的音楽雑記帳
FOLK ETYMOLOGY
Wibutee / Sweet Mental
Zailorで注文してから2ヶ月。やっと届いたWibuteeの4枚目。なぜ、UNIVERSALで入手出来ないのか・・・と当初悩んだのですが、今作はJazzlandからのリリースではないから、ということで解決・・・なわけはないのです。
これまでのサウンドの変化については、PLOPのレビュー(2004.12)で書いたので、そちらを参考に。
PLOP
Jazzlandの秘蔵っ子、Hakon Kornstad率いるWibutee。なのにJazzlandからではなく、自身のレーベル“SONNE”からのリリース。なんで?作品の中身もさることながら、その理由も気になってしまうのですが。が、ノルウェーに限らず、アーティストが作品ごとにリリースするレーベルが変わる(ex. shiningなど)というのはよくあることだし、ノルウェーにおいては、レーベルオーナー同士の交流も深いので、特にその辺は気にしなくてもよいのかもしれません。ただ、レーベルごとの色というか、特色は強くあって、たとえばSTSのヨアキムが“smalltownsupersound feelingを出したいんだ”(for KITTEN vol.6)と言っていたように、特にJazzlandなんかは、特にサウンド的な縛りも強そうな印象を受けたりするのです。その辺から彼らの作りたいものとレーベル・カラーのちょっとした歯車の食い違いが生じたのかもしれません。ま、はみ出た歯車は、とりあえず外で走ってみればいいのです。
ものすごく脱線しました。
今回の作品は、これまでの作品とは全く違う印象を受けました。前作『playmachine』で、彼らの虜になってしまった私ですが、今作にはこれまでとは違って3本の音の軸があります。基本軸はこれまでの作品同様サウンドの鍵となるHakonのサキソフォン。そこにエレクトロニカ、ロック、ノスタルジックなサウンドがそれぞれわかりやすく展開されているのです。たとえば1曲目の「Crash Hit」では、Hakonの裏声ったヴォーカルとエレクトロニクスが絶妙に絡み、どこまでも異次元でスペーシー。2曲目「Aalo」では、逆にバンドサウンドを全面に押し出し、それに合わせてこれでもか!というくらいにバリバリ吹きまくったり。時にサンプリングしてるんでは?と思ってしまうほどに軽快に高速なリズムを刻むところはちょっと身震いしてしまいます。3曲目「Travel With You」や「Two With Nature」ではじわっと長いスパンで聴かせてくれます。そして最後「The Ball」では、Jan Garbarekの娘、Anjaをフィーチャーし、ノスタルジックな雰囲気に包まれて作品は幕を閉じるのです。これまではどちらかというと、エレクトロニック・サウンドと全編にわたって絡むHakonのサキソフォンの音色が、即興的ともいえるほど自由にいろんな表情を見せ、アルバム1枚が一つの長い曲のような印象を受けることが殆どだったのです。それに比べると、今回は1曲1曲にメリハリがあり、非常にわかり易い。これまでのWibuteeの作品ではわかりづらかった部分がとても明確になったのです。・・・明確な分だけ賛否両論はあると思いますが、少なくとも私は、今回の作品は『playmachine』以上にWibuteeらしさが出た作品だと思います。そして、それはWibuteeの新たな挑戦だと思うのです。
Wibutee(というかHakon)は、このプロジェクトでいろんなことをやってみたいのではないのでしょうか。ジャズから手をのばせば、いろんなジャンルと手をつなぐことができて、そこからいろんな可能性が広がるのです。それを彼は実際に試してみたいのでしょう。そのチャレンジの結果、今回の作品はJazzlandというレーベルの枠にはとても収めることができなかったもかもしれません。でも、
“eight domestic challenges”
まだこれは4枚目なのですから。
これまでのサウンドの変化については、PLOPのレビュー(2004.12)で書いたので、そちらを参考に。
PLOP
Jazzlandの秘蔵っ子、Hakon Kornstad率いるWibutee。なのにJazzlandからではなく、自身のレーベル“SONNE”からのリリース。なんで?作品の中身もさることながら、その理由も気になってしまうのですが。が、ノルウェーに限らず、アーティストが作品ごとにリリースするレーベルが変わる(ex. shiningなど)というのはよくあることだし、ノルウェーにおいては、レーベルオーナー同士の交流も深いので、特にその辺は気にしなくてもよいのかもしれません。ただ、レーベルごとの色というか、特色は強くあって、たとえばSTSのヨアキムが“smalltownsupersound feelingを出したいんだ”(for KITTEN vol.6)と言っていたように、特にJazzlandなんかは、特にサウンド的な縛りも強そうな印象を受けたりするのです。その辺から彼らの作りたいものとレーベル・カラーのちょっとした歯車の食い違いが生じたのかもしれません。ま、はみ出た歯車は、とりあえず外で走ってみればいいのです。
ものすごく脱線しました。
今回の作品は、これまでの作品とは全く違う印象を受けました。前作『playmachine』で、彼らの虜になってしまった私ですが、今作にはこれまでとは違って3本の音の軸があります。基本軸はこれまでの作品同様サウンドの鍵となるHakonのサキソフォン。そこにエレクトロニカ、ロック、ノスタルジックなサウンドがそれぞれわかりやすく展開されているのです。たとえば1曲目の「Crash Hit」では、Hakonの裏声ったヴォーカルとエレクトロニクスが絶妙に絡み、どこまでも異次元でスペーシー。2曲目「Aalo」では、逆にバンドサウンドを全面に押し出し、それに合わせてこれでもか!というくらいにバリバリ吹きまくったり。時にサンプリングしてるんでは?と思ってしまうほどに軽快に高速なリズムを刻むところはちょっと身震いしてしまいます。3曲目「Travel With You」や「Two With Nature」ではじわっと長いスパンで聴かせてくれます。そして最後「The Ball」では、Jan Garbarekの娘、Anjaをフィーチャーし、ノスタルジックな雰囲気に包まれて作品は幕を閉じるのです。これまではどちらかというと、エレクトロニック・サウンドと全編にわたって絡むHakonのサキソフォンの音色が、即興的ともいえるほど自由にいろんな表情を見せ、アルバム1枚が一つの長い曲のような印象を受けることが殆どだったのです。それに比べると、今回は1曲1曲にメリハリがあり、非常にわかり易い。これまでのWibuteeの作品ではわかりづらかった部分がとても明確になったのです。・・・明確な分だけ賛否両論はあると思いますが、少なくとも私は、今回の作品は『playmachine』以上にWibuteeらしさが出た作品だと思います。そして、それはWibuteeの新たな挑戦だと思うのです。
Wibutee(というかHakon)は、このプロジェクトでいろんなことをやってみたいのではないのでしょうか。ジャズから手をのばせば、いろんなジャンルと手をつなぐことができて、そこからいろんな可能性が広がるのです。それを彼は実際に試してみたいのでしょう。そのチャレンジの結果、今回の作品はJazzlandというレーベルの枠にはとても収めることができなかったもかもしれません。でも、
“eight domestic challenges”
まだこれは4枚目なのですから。
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クリエーター情報なし | |
Sonne Disk |
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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感心
amazonにでも出店すれば・・・
採算度外視
Wibutee、お奨めです。
ファラオの件もありがとう。
Gilles監修のコンピも
探してみるから。