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2020-05-03 17:20:37 | バスケットボール
Bリーグ最年長49歳・折茂武彦が引退 「27年間背負ってきた荷物はあまりにも重く、もう持ち上がらなかった」

5/3(日) 14:49配信 ・スポーツ報知

 今季限りで現役引退を表明していたBリーグ最年長・49歳の折茂武彦=北海道=の引退会見が3日、オンラインで行われた。

 27年間にも及ぶプロ生活のラストイヤーが新型コロナウイルスの影響でシーズン途中で終了となるまさかの結末だった。ファンやスポンサーからも現役続行を希望する声もあったというが「(今季途中で)中断したときに『これで自分は本当に引退なんだ』と27年間、背負ってきた荷物を降ろしてしまった。それはあまりにも重すぎて、もう持ち上がらなかった」。また今季の自身のプレーを振り返り「自分の役割を果たすことができなかった。期待に応えられず、27年間で初めて自信を失ったのもある。もうプロと呼べるパフォーマンスを見せられなかった。迷ったが(引退を)決断した」と思いを語った。

 27年間もの間、バスケ界で生き抜いていた秘訣(ひけつ)を問われると、「1つは能力、才能がなく、どうすれば(バスケ界で)生きていけるのか人一倍考えた。2つは大きなけがが1度はあったが、それ以外はシーズンを休むことはなく続けて来られた。そして一番は、(周りが)必要としてくれた。たくさんの人に必要とされ、支えられ、だから頑張れた。それがなければ100%やっていなかったし、できてもいなかったと思う」と感謝した。

 改めて現役生活を振り返り「楽しいと思ったことはない。勝負に徹することがプロの世界。結果を出さないといけないと思ってきた。今振り返っても楽しいと思ったことはない」と話した。

 今後はレバンガ北海道の社長に専念し、新型コロナで苦しい状況にあるチームを「まずは立て直さないといけない」。指導者としての道は「現段階では考えていない。勝負の世界から初めて解放されて、まだそのエネルギーはない」という。

 ◆折茂 武彦(おりも・たけひこ)1970年5月14日、埼玉・上尾市生まれ。49歳。中学1年から競技を始め埼玉栄高から日大へ。93年から07年春までトヨタ自動車(現・A東京)に所属しリーグ優勝3回、07年全日本総合選手権V。93年に日本代表へ初選出され98、06年世界選手権(現W杯)代表。07年にレラカムイ北海道移籍。11年にレバンガ北海道を創設し、選手兼代表に。19年1月5日の三河戦で日本人選手初の通算1万得点を達成。190センチ、77キロ。