バスケ女子日本代表がオリンピックプレ予選を3連勝で突破!
11/20(水) 18:51配信・月刊バスケットボール
現役復帰の吉田亜沙美が代表に合流
11月14日から17日までマレーシアの首都、クアラルンプールで行われた「FIBA 女子 オリンピック プレ クウォリファイング トーナメント(以下、プレOQT)」。日本は同大会で3連勝を飾り、2月に行われる「オリンピック クウォリファイング トーナメント(以下、OQT)」へと弾みを付けた。
すでに東京オリンピックへの出場権を獲得している日本にとって、今大会は位置付けが非常に難しい大会だった。なぜならこの大会を落としてもOQTには参戦できるし、そこで負けてもオリンピックには出られるからだ。そう考えると若手中心のメンバー構成で「経験を積ませる大会」にしても良かった。
しかしトム・ホーバスヘッドコーチはそうしなかった。9月のアジアカップから渡嘉敷来夢、宮澤夕貴(ともにJX-ENEOS)ら主力6人を残し、そこに現役復帰を果たした吉田亜沙美(JX-ENEOS)や、初のA代表選出となる宮下希保(アイシンAW)らを加えた。そして主力組を含めて「これはオリンピックに向けたトライアウトだよ」と伝えることで、準備期間が2週間しかない大会に臨んだのである。
WNBA組が加わったオーストラリアを退ける
初戦のインドにこそ快勝した日本だったが、2戦目のチャイニーズ・タイペイ戦では苦戦を強いられる。それでも中盤に抜け出すことで何とか切り抜けた。そして最後に待つのはオーストラリア。アジアカップでは勝っているものの、今大会はWNBAから203センチのビッグマン、リズ・キャンベージが加わり、196センチの元WNBAプレーヤー、マリアンナ・トロも戻ってきた。本気で日本を倒しにきたといっていい。
日本はこれまでにないほど完璧な立ち上がりでオーストラリアからリードを奪う。しかしこのゲームのハイライトはそこではない。2Q、立ち上がりから得点が伸びず、残り3分を切っても3点しかあげられなかった日本が、そこからわずか2分半の間に14得点をあげたシーンだ。4本の3Pシュートと、最後は勝負強さを見せた吉田のジャンプシュート。圧巻の2分半だった。
試合後、ホーバスヘッドコーチもその場面に「選手たちのメンタルタフネスを見たよ」と振り返っている。同時に「得点が伸びなかった7分もディフェンスを頑張った。だからオーストラリアも一気に逆転できなかったでしょう?」とも笑みをもらした。
世界の強豪国と互角か、それ以上の戦いをしようとすれば、どうしても苦しい時間帯はやってくる。その時間をどう乗り切るか。戦術の変更することで乗り切ることもできるだろうが、自分たちのバスケットを貫くことで苦しい状況を打開した。今大会の日本は一度もディフェンスを替えることなく、ひとつのディフェンスで乗り切った。
宮下に代表される新しい戦力の出現、吉田の復帰、そしてアジアカップの主力組の新たな挑戦など、さまざまな成長が見られた今大会。しかし一番の収穫はチームとしてタフに戦えるようになったチームメンタリティーの進化だろう。
11/20(水) 18:51配信・月刊バスケットボール
現役復帰の吉田亜沙美が代表に合流
11月14日から17日までマレーシアの首都、クアラルンプールで行われた「FIBA 女子 オリンピック プレ クウォリファイング トーナメント(以下、プレOQT)」。日本は同大会で3連勝を飾り、2月に行われる「オリンピック クウォリファイング トーナメント(以下、OQT)」へと弾みを付けた。
すでに東京オリンピックへの出場権を獲得している日本にとって、今大会は位置付けが非常に難しい大会だった。なぜならこの大会を落としてもOQTには参戦できるし、そこで負けてもオリンピックには出られるからだ。そう考えると若手中心のメンバー構成で「経験を積ませる大会」にしても良かった。
しかしトム・ホーバスヘッドコーチはそうしなかった。9月のアジアカップから渡嘉敷来夢、宮澤夕貴(ともにJX-ENEOS)ら主力6人を残し、そこに現役復帰を果たした吉田亜沙美(JX-ENEOS)や、初のA代表選出となる宮下希保(アイシンAW)らを加えた。そして主力組を含めて「これはオリンピックに向けたトライアウトだよ」と伝えることで、準備期間が2週間しかない大会に臨んだのである。
WNBA組が加わったオーストラリアを退ける
初戦のインドにこそ快勝した日本だったが、2戦目のチャイニーズ・タイペイ戦では苦戦を強いられる。それでも中盤に抜け出すことで何とか切り抜けた。そして最後に待つのはオーストラリア。アジアカップでは勝っているものの、今大会はWNBAから203センチのビッグマン、リズ・キャンベージが加わり、196センチの元WNBAプレーヤー、マリアンナ・トロも戻ってきた。本気で日本を倒しにきたといっていい。
日本はこれまでにないほど完璧な立ち上がりでオーストラリアからリードを奪う。しかしこのゲームのハイライトはそこではない。2Q、立ち上がりから得点が伸びず、残り3分を切っても3点しかあげられなかった日本が、そこからわずか2分半の間に14得点をあげたシーンだ。4本の3Pシュートと、最後は勝負強さを見せた吉田のジャンプシュート。圧巻の2分半だった。
試合後、ホーバスヘッドコーチもその場面に「選手たちのメンタルタフネスを見たよ」と振り返っている。同時に「得点が伸びなかった7分もディフェンスを頑張った。だからオーストラリアも一気に逆転できなかったでしょう?」とも笑みをもらした。
世界の強豪国と互角か、それ以上の戦いをしようとすれば、どうしても苦しい時間帯はやってくる。その時間をどう乗り切るか。戦術の変更することで乗り切ることもできるだろうが、自分たちのバスケットを貫くことで苦しい状況を打開した。今大会の日本は一度もディフェンスを替えることなく、ひとつのディフェンスで乗り切った。
宮下に代表される新しい戦力の出現、吉田の復帰、そしてアジアカップの主力組の新たな挑戦など、さまざまな成長が見られた今大会。しかし一番の収穫はチームとしてタフに戦えるようになったチームメンタリティーの進化だろう。