何年か前、北門通りの「龍苑」跡に「康華楼」という中華料理店ができた。そして今年の1月、中山路の「珠海飯店」跡に「興華楼」がオープンし、今月は、関帝廟通りの「大徳堂漢薬局」跡に「高華楼」が開店した。 3店とも読み方は“こうかろう”である。これだけ中華料理店が集積した街だから、似たような名前の店が出てきても不思議ではないのだが、ローマ字表記が全く同じというのが3店も出現するとなると、外国人にとっては分かりにくいのでは。 さて、今回ご紹介する“こうかろう”は2番手の「興華楼」。場所は中山路の外れ、太平道と交差する角地ということで、立地条件はあまり良くないのだが、昼時は結構お客さんで賑わっている不思議な店だ。 その不思議な店に、不思議なランチが出ていた。それが冒頭の写真である。 特製チキンカツランチ(700円)! “チキンカツ1枚、フレッシュな国内産若鶏”を使用しているらしい。サクサクッと6つに切られたチキンカツが、キャベツの千切り、ミニトマト(2個)、レモン、辛子を従えて旨そうな存在感を表している。 不思議なのは、そのお値段。ランチというからにはライスとスープが付いて700円なのだろうが、カツ単品だと890円に跳ね上がってしまうのだ。 というか、単品890円のチキンカツに、ライスとスープを付けたら700円になりました、というのである。 不思議だ。どーしてだろうー? で、そのことを確認がてら、ランチをしに行ってきた。 しかし、出てきたのは、これ! 表の写真とずいぶん違うじゃん。 これはあとで分かったのだが、この店には一皿380円というメニューが数多くあり、チキンカツもその仲間の一つで、今回食べたのはこのカツにライス・スープ・漬物・杏仁豆腐をセットにして600円という通常のランチに仕立て上げたようだった。 肝心のお味のほうは、まあまあではないでしょうか。ただ、ソースがないのが困った。普通の洋食屋さんならテーブルにソースが置いてあるのだが、ここは中華料理店だ。テーブルにあるのは醤油と酢に辣油。まさか、チキンカツを酢醤油や辣油で食べる気はしない。 お姐さんにソースを注文したら、 こんなのが運ばれてきた。甘味噌の入った中華ソース。オジさんとしては、ブルドッグソースが欲しかったんだけど…。 しかし、これがチキンカツに合うんだ! 美味しい! マヨネーズまみれのキャベツと一緒に頬張ると、不思議な味わいが口中に広がる。ご飯がすすむ、すすむ。 食後のデザートは杏仁豆腐。ごく普通の味。 後日、店の前を通りかかったら、この日にはこんなのが出ていた。 どれだか分かるでしょ。 麻婆麺+オムライス。 中華料理店でオムライスですよ! 速攻で店に突入する。先客は近くの建設現場から来た労働者4名と、郵便局のオジさん2名。こんな場所なのに、この日も混んでいた。 まずは麻婆麺。普通のそばであるが、どこか懐かしい味わい。 気持ちがオムライスに傾いていたので、気がつかなかっただけで、もしかしたら旨い麻婆麺だったのかもしれない。 遅れてオムライス到着。洋食屋で見るのとは、ずいぶんとルックスが違う。 神秘的な渦巻状の玉子を捲ってみると、その中から現れたのは、チキンライスではなく、 チャーシューライスだった。 鶏肉の代わりにチャーシューを使用しているのだ。この辺が中華料理屋としてのこだわりなのかもしれない。 で、お味のほうはというと、これが“憎めない旨さ”なの。非常に美味しいか、と聞かれたら、「はい」とは答えられないのだが、なんとも不思議な美味しさがあり、また食べてもいいかな、と、そんな気持ちにさせられるランチなのであった。 このような風貌の料理をどこかで見たなぁ、と思ったら、関帝廟通りの「太合殿」のこれだった。 こちらはオムライスではなく、中に隠されているのは野菜炒め。これもランチのおかずとしては、なかなか良い感じだったね。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね 「ハマる横浜中華街」情報はコチラ⇒ |
ぜひオムライス食べに行って見ますー。
なんともおもしろい形ですが、中華鍋で作るとこうなっちゃうのかな。
確かにルックスがかなり異なりますね。
でも美味しそうです。
平日ランチに行けないのが残念です。
たまにオムライスを食べたくなるんですよね。
そんな日にこれが出ていると嬉しい。
この渦巻きが特徴的ですよね。
「太合殿」のも渦状ですし、中華鍋でどうやったら作れるのか、不思議です。
やっぱり平日ランチはお得ですね。
ほぼ同じものでも、休日より安いし、
それよりなにより、
ちょっと変わったものが出ますし。