前(さき) Tranquiloを飲んだ。
もっとずっと前に飲んでいてもよさそうなお酒だけど、
どういうわけか初めてが今年になったのには、
なんとなくの事情がある。
佐賀のおいしいお酒を教えてくれたのは尾㟢シェフで、
ここにいたるまでにたくさんお酒を一緒に飲んできたわけだけど、
年明け第2弾のお酒は「にごりがいいっス ♪」と主張した尾㟢シェフの
選びかけたお酒が、わが家でいただくにはちょっと都合がよろしくなくて。
なんでもガスが半端ないらしく、扱いによっては開けたら
一升瓶の半分くらい吹き出しちゃうこともあるっていうのものだから。
なので、アイスピックで穴をあけて、ガスがぬけ切るのをしばらく待たなくてはならない。
確かに、派手にお正月を祝うというのであれば、これほど
似つかわしいお酒は他にないかもしれないけど、
基本、2人で酌み交わして飲んでいるところを
「ほほほ」とさっちゃんが見守っているっていうくらい平和なお酒が
テンプレートのわが家には、あのピンクの「にごり」はちょっと華々しすぎる。
それで、あたりを見渡してお眼鏡にかなうお酒が見当たらなく、
「ちょっと手堅すぎるキライはありますけど。。。」と、前(さき)の
tranquiloの出番となった。
前(さき)の他のお酒なら、山ほど飲んでいるわけだけど、
tranquiloはその「手堅さ」から、いつでも飲める!と思っていて、
それまでの間にあれやこれやと物色しているうちに、
ずっと後回しになってしまった、というのが理由。
あの手に取りかけたピンクの「にごり」はちょっと冒険的な匂いがしたけれど、
それに較べれば、確かにtranquiloはだいぶおとなしい。
こないだ持ってきてくれた鍋島があまりにも美味しすぎたものだから、
その後ということを考えると、なにを持ってきても物足りなく感じるものだけど、
前(さき)は、十分に、後を受けるに耐え得る、いいお酒でしたよ。