書く仕事

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「夜より黒きもの」高城高

2015年07月30日 08時44分03秒 | 読書
「夜より黒きもの」高城高




1980年代の札幌ススキノを舞台とした夜の街の物語です.
一人の主人公が活躍するが,5つのストr-リーからなる短編集の形になっています.

「キャバレー」という死語になってしまった舞台の上で繰り広げられる風俗と裏ビジネスの物語.
黒服と呼ばれるキャバレーの敏腕スタッフ黒頭悠介(くろずゆうすけ)が主人公.

地上げ屋と立ち退き拒否を貫こうとする店主らのバトル.
覚せい剤に嵌ってしまったホステスさんを巡るイザコザ.
外国から来たミュージシャンの気弱なマネージャーの出奔を巡る騒動.
売れっ子ホステスさんの熾烈な引き抜き合戦.
証券マンの客と,株で大損させられた客.客同士のイザコザを体を張って収めようとする黒頭の奮闘.

等等,私も含めてこのレビューの読者には想像もつかない裏社会の混乱が,比較的淡々と語られます.

ハラハラドキドキな場面は無いが,へえ~という社会勉強はできます.

ま,社会学の参考書ということで.
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