先週末、幕張メッセまで出張したので、帰途に船橋市と市川市の巨樹を訪ねてみました。
西船橋駅を降りてタクシーに乗り「此処と此処へ行きたい」と告げ地図を渡しました。午後だったので今回は3箇所でガマンしました;
1.葛羅の井のケヤキ(樹齢不明、幹周4.3m、樹高18m)
歴史のある井戸(始まりは鎌倉時代~明治時代に永井荷風が散歩の際に再発見)のほとりに佇むケヤキ。道路に面しているので枝は電線に架からぬように伐採されていました。私が写真を撮っている間も人々が闊歩して通り過ぎます。街中・住宅街なので、これからの生育が心配になりました。
案内を頼んだタクシーの運転手さんは「毎日ここを通っているが、こんな立派な樹があるとは気づかなかった」と云ってました。
2.熊野神社(船橋市)のタブノキ
これも住宅街にある神社の境内の隅にありました。やはり枝が切られていて、現代美術のオブジェのような形にも見えました。
写真を撮っていると、4-5歳くらいの子どもが近寄ってきて「なにしてるの?」と話しかけてきました。「この大きな木から元気をもらってるんだ」と答えると「前に樹のお医者さんが来て枝を手術したんだ」と教えてくれました。
3.葛飾八幡宮(市川市)の千本イチョウ(樹齢1200年以上、幹周10.8m、樹高22m)
神社は参道が長く、境内にたどり着くまで鳥居が2つと街中にありながらも閑寂な雰囲気。参道では太極拳のサークルが練習していました。参拝する人々もチラホラ。
拝殿の右奥にあるイチョウは、その巨体が自らの葉っぱで隠されてあまり目立たず、気がつく人も少ない印象でした。
落雷によって地上6mのところで折れた太い幹を囲んで、多数の枝が根元から合着して立ち上がっている様子がまるで千本の木が寄り集まっているように見えることから、この名前がついたそうです。
北側の枝が少ない方向から見ると全容が目に入り圧巻です。資料によると、イチョウとしては幹周は関東最大で、全国でも7番目とのこと。
はじめは「ヘンな客だなあ」という雰囲気の運転手さんでしたが、だんだん話がはずんで「良い趣味ですねえ」と褒められました。
なんでも、初老の彼は瀬戸内海の大三島出身だそうで、「有名な神社があって、その御神木も大きかった」とのこと。帰宅してネットで調べると「
大山祇神社」のある島で、
御神木は樹齢2600年(!)のクスノキとわかりビックリ。
私の通勤路にある神社にも「大山祇神社」がありますが、その総元締め・総社なのですね。山の神であり、海の神であり、戦いの神でもあるようです。