05年7月頃に中古で購入。主にスピードを楽しむときに使ってます。使用可能最大ウィール1・2輪82ミリ、3・4輪84ミリ(Hi-Lo仕様)
●使用感
スラローム用と聞いたけど、使っているうちにスピード用ではないかと感じる部分がいくつもあるのはやはりスピード界で名を馳せるパワースライドの血でしょうか?まず使用するウィール径。最大84ミリってそれスピード用でしょ?そして前82ミリ、後ろ84ミリのHi-Loはほぼフラットで、ちょっと滑り込めばあっという間にすり減って設定が狂ってしまう。なんでそこまでHi-Loにこだわったかなぁ?こだわりはウィールをフレームに固定する部分にも発揮されています。CELL2のシャフトは6ミリ。8ミリシャフトに着けられるようにベアリングをセットしたウィールに左右からさらにベアリングスペーサーで挟み込みます。こうして6ミリシャフトに合うようにしてからフレームへ装着します。そんなややこしいことせずに8ミリでいいじゃないか?と思うんですが。その目的はベアリングが設定通りの性能を発揮するために締め付けを確実に行うことのようです。なんだかそのあたりに性能のためには複雑な設計もいとわない「技術至上主義」を見てしまうんですな。性能のためにはウィール交換時にベアリングスペーサーがどこかへ行ってしまう危険性やメンドクサイ作業をユーザーに強制してもかまわない、みたいな。なんだか人間の扱いやすいように機械を作るんじゃなく、機械の性能を発揮させるために人間を合わせる感覚と申しましょうか・・・こういう「今のココではない理想のどこか」を遮二無二求めるロマン主義的傾向を見せるのがドイツメーカーなんでしょうなぁ。ドイツ人にとって設定した目標を達成するために努力する過程にこそ喜びがあるんでしょう。ただし加工精度は日本製には及びません。ワタシの持ってるフレームは一部幅が狭くて8つのうち一つだけウィールをはめ込むのに異常に力がいります。そういう小さいところを気にしないのもゲルマン民族らしい。大和民族ならクレームものかな?さて、どうしてもサロモンのフレームと比較しがちなんですが。サロモンはより部品共用を図ろうとする意志が見られまして、どのメーカーでも適応OKのUFS規格を提唱したり、アグレッシブのインナーがFSKシリーズに流用できたりします。誰もが楽しく滑るために色んな組み合わせが出来るよう配慮する、こういう発想はやはりフランス流合理主義を彷彿とさせますなー。なんかフレームを通してそれぞれの”インラインに対する哲学”が伺われるのは興味深い限りです。