2019年の記録
まるで日本の城のような教会
滋賀県日帰り出張が16時頃に終わったので、帰りにちょっと寄り道して2時間ほど散策を楽しんだ。
新幹線で京都着、ちょっと早めのランチ。京都らしく上品なステーキ、1,000円ほどのステーキで満足する安あがりな男だな、僕は。
カトリック大津教会は、商店街を抜けて、坂を登ったところにある真っ青な屋根の昭和14年竣工の木造二階建ての教会である。教会らしからぬ外観は、バーン司教の「信仰の土着化のためには、教会建築は、絶対に日本風であるべき」という信念によるものだと言われている。
「開け放たれた扉」は、子供の頃に教わった「いつでも、誰でも受け入れる」教会の包容力の象徴である。しかし、防犯やコロナ禍のため、固く閉じられた教会の扉を目にすることが増えた、とても悲しいことだ。
烏丸通と三条通が交わる交差点に建つ「みずほ銀行京都中央支店ビル(旧第一銀行京都支店)」は、1906年竣工の辰野式建築を2003年に復元されたレプリカである。僕は、歴史的な価値の有無と関係なく、感覚的に美しいと思ったものにシャッターをきるが、やはりレプリカは“軽い”。しかし、風雨にさらされ、時を経ることで“重み”が熟成されるのかもしれない。
みずほ銀行京都中央支店から三条通を100米ほど歩くと、中京郵便局がある。明治35年竣工のネオルネッサンス様式の旧庁舎の外壁の一部と屋根を保存して、昭和53年に改築された現役の郵便局である。
旧日本銀行京都支店は、京都文化博物館別館として使用されている。旧第一銀行京都支店同様辰野金吾その弟子長野宇平治設計による赤レンガ造の辰野式建築である。銀行として使われていないので、“剥製”と言えば、“剥製”であるが、僕の好きな赤レンガ造の近代建築である。
2018年に神戸、大阪、京都と教会巡りをした時に行けなかった近代建築を出張帰りに敢行した足早な散策だった。
旅は続く