goo blog サービス終了のお知らせ 

知識は永遠の輝き

学問全般について語ります

コロナも国により(1)

2020-04-06 05:08:56 | 医学
 状況は刻一刻と変化しており、各国各機関は様々な対応で戦っています。ここで一旦振り返ってみると、次のことが言えるように思えます。

 ・政治経済医療などで各国の事情はそれぞれ大きく異なるところがあり、国により最善の対策や可能な対策は異なるようだ。
   他国の事例から自国の対策を批判する、またはその逆の議論は簡単に鵜呑みにはできない。
 ・敵の進軍の速さもあり、最善の対応ができている国や組織は必ずしもない。が、奮闘はしている。
   ともかく中国と韓国ではピークアウトは迎えた。それで終わりではないだろうが。
 ・初戦では、おしなべて敵を甘く見すぎていたことは確かであろう。
   私も致死率は高くないし、たいしたことない、などと思っていた。
   感染症専門家はさすがに危機感は高かったようだが、それが政治家も含めた一般人に浸透するのに時がかかった。
 ・平常に戻るのは、最低でワクチンが普及し、インフルエンザや他の風邪のような共存状態に落ち着いた時で、完全撲滅は難しそう。その状態で敵も弱毒化の方向に進化することを期待するしかなさそう。

 直近での各国の状況は例えば新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020/04/01)の図6のグラフに示されています。累積なので平坦になっている部分が収まっていることになります。

 では日本で初期に広がっていた北海道はどうか? 北海道 新型コロナウイルス感染者情報のグラフ
 一旦ピークアウトしたかにも見えますが、直近では次の波が来そうな気配もあり油断できません。

 他の主要地域の状況は下記のサイトで公開されています。
都内の最新感染動向(東京都)
新型コロナウイルス感染症関連情報(大阪府)
愛知県内の感染者・遺伝子検査件数

 なおよく聞くクラスター対策という手法は厚生労働省の資料にまとめられていますが、吉峯耕平による解説(2020/03/20)に詳しい解説があります。

 クラスター対策という手法は今回のウイルス(COVID-19)のある特徴によるという、ある意味幸運な面もあると考えられますが、その敵の弱点をすくいあげて実際の戦略につなげた日本の医療関係者の力量はなかなかのものではないかと思います。その特徴については例えばクラスター対応戦略の概要(2020年3月10日暫定版)[日本公衆衛生学会感染症対策委員会]にも書かれています。日本が未だオーバーシュート直前で留まれている原因は将来的でないと確定できないでしょうが、この戦略が取れたことも一因と言えそうです。韓国では検査能力が日本の約10倍だったという利点を活用できたようですが。

 ひるがえってインドでは外出違反者は腕立て伏せ強制などという日本人から見ると衝撃的なニュースも流れましたが、欧州等に比べて医療資源の貧しい国ではあれが正解なのでしょう。

 吉峯氏のサイトでも推奨している神戸大学・中澤港のメモも詳しい情報を流しています。

 一般人としては、ともかく3つの密を守っていくしかありませんね。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リヴァイアサンの下の平和:... | トップ | 飛沫感染と空気感染 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

医学」カテゴリの最新記事