前回から続く
さて次の規則4によれば、任命済みの員aよりも上のランクの上司を任命できます。これも少し複雑ですが。
図4
規則3のときと同様に、員aの部下をz1,z2,・・・とします。そしてz1,z2,・・・から任意の員の集まりを作り、それぞれの集まりの員だけを部下とする上司をy1,y2,・・・とします。すると、y1,y2,・・・の全てだけを部下とする上司を任命することができます。
規則4. ∃x∀y(y∈x⇔(∀z∈y(z∈a)))
別の表現 ∃x∀y(y∈x⇔(z∈y→z∈a))
ここで員aの部下z1,z2,・・・が有限員数であれば、そこから任意の員数を取り出す組み合わせの数だけの員y1,y2,・・・が任命されることは明らかですが、z1,z2,・・・が無限員数の場合はちと問題が生じます。それは任意の集まりというものの全てをちゃんと作って示せるのだろうか、という疑問です。この辺にこの組織の謎というものが凝縮されているのですが、まあそれは後の話とします。
ところで先に一人も部下のいない員φと、「自然数員」の全員だけを部下とする員ωとがいるのだと書きましたが、これらの員の存在も規則5および規則6として定められています。
規則5. ∃x∀y(¬(y∈x)) これはわかりやすいでしょう。
規則6を定めるために、まず員aの上司の一人を後者と定めa'と呼ぶことにします。員aの後者a'とは、員aの部下全員および員a自身だけを部下とする上司と定められます。そして次のような員xの存在が保証されます。
1.員xはφの上司である
2.員yが員xの部下なら、員yの後者y'も員xの部下である
規則6. ∃x(φ∈x∧∀y∈x(y'∈x))
別の表現 ∃x(φ∈x∧(y∈x→y'∈x))
ただし、y'とは、集合yU{y,y}のこと
規則6で任命された員xの部下には員φがいるので、その後者、さらにその後者として任命される「自然数員」も全て員xの部下になりますから、員ωもここでの員xの1人です。さらに員ωも部下にする員xを考えると、員(ω+ω)という者も任命できます。以下、無限に続く・・・・、というわけです。
続く
さて次の規則4によれば、任命済みの員aよりも上のランクの上司を任命できます。これも少し複雑ですが。
図4
規則3のときと同様に、員aの部下をz1,z2,・・・とします。そしてz1,z2,・・・から任意の員の集まりを作り、それぞれの集まりの員だけを部下とする上司をy1,y2,・・・とします。すると、y1,y2,・・・の全てだけを部下とする上司を任命することができます。
規則4. ∃x∀y(y∈x⇔(∀z∈y(z∈a)))
別の表現 ∃x∀y(y∈x⇔(z∈y→z∈a))
ここで員aの部下z1,z2,・・・が有限員数であれば、そこから任意の員数を取り出す組み合わせの数だけの員y1,y2,・・・が任命されることは明らかですが、z1,z2,・・・が無限員数の場合はちと問題が生じます。それは任意の集まりというものの全てをちゃんと作って示せるのだろうか、という疑問です。この辺にこの組織の謎というものが凝縮されているのですが、まあそれは後の話とします。
ところで先に一人も部下のいない員φと、「自然数員」の全員だけを部下とする員ωとがいるのだと書きましたが、これらの員の存在も規則5および規則6として定められています。
規則5. ∃x∀y(¬(y∈x)) これはわかりやすいでしょう。
規則6を定めるために、まず員aの上司の一人を後者と定めa'と呼ぶことにします。員aの後者a'とは、員aの部下全員および員a自身だけを部下とする上司と定められます。そして次のような員xの存在が保証されます。
1.員xはφの上司である
2.員yが員xの部下なら、員yの後者y'も員xの部下である
規則6. ∃x(φ∈x∧∀y∈x(y'∈x))
別の表現 ∃x(φ∈x∧(y∈x→y'∈x))
ただし、y'とは、集合yU{y,y}のこと
規則6で任命された員xの部下には員φがいるので、その後者、さらにその後者として任命される「自然数員」も全て員xの部下になりますから、員ωもここでの員xの1人です。さらに員ωも部下にする員xを考えると、員(ω+ω)という者も任命できます。以下、無限に続く・・・・、というわけです。
続く
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