前日の綿密な打ち合わせの結果、2日目の行動予定は
・田島さんは、長次郎谷を詰めて池ノ谷乗越へ。
・石橋は、源次郎尾根から剣本峰-北方稜線経由で池ノ谷乗越へ。
合流後、三ノ窓経由で「チンネ左稜線の偵察」とすることに決定しました。
5:40 源次郎尾根取付き
8:20 Ⅰ峰
9:30 Ⅱ峰懸垂終了
11:00 剱岳本峰
11:50 長次郎谷左俣のコル
12:40 某岩場着
源次郎尾根取り付き
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・前日確認しておいた取り付きから、ルンゼルート側の凹状15mを詰め、尾根状に這い上がる。
・前日の雨により、木の根が滑りやすい。2回ほど冷やっとしたが、ここが本ルートの核心部だった。
ここから右はルンゼルート
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・尾根状はハイマツの下を匍匐前進したり、ちょっとした岩場をやり過ごしたりしながら高度を上げる。
・技術的には全く問題なし。踏跡もしっかり付いている。
頭上にはハイマツ
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木の根を手掛かりに急登
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ルンゼルートとの合流点付近
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・ルンゼルートと合流するあたりで、平蔵のコルやⅠ峰の全容が現れる。
・Ⅰ峰頂上はまだまだ先だ。
Ⅰ峰の壁。登攀ルートもあります。
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平蔵谷
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上から見たルンゼルートとの合流点
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・さらにザレた階段状や数メートル程度の岩稜を進み、源頭らしき風景に変わってくると、Ⅰ峰頂上も近い。
・多分あのコルが源次郎尾根稜線だろうと予想し進むと、案の定、長次郎雪渓や八ツ峰稜線が目に飛び込んできた。
Ⅰ峰頂上は近い?
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剣沢を眺める雷鳥
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八ツ峰
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・Ⅰ峰頂上にて長次郎雪渓に田島さんを発見。池ノ谷乗越目指し登ってる、登ってる。
雪渓の下部の「点」が田島さん
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Ⅰ峰頂上からのⅡ峰と本峰
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某岩場のマイテント
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「八ツ峰Ⅵ峰Cフェースの頭(右の頂上)」に2人のクライマー
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・Ⅰ峰から見えるⅡ峰はかなり切り立っているようだ。登り始めると、あっという間にⅡ峰頂上へ到着。
Ⅱ峰への急登
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・ここからが問題のⅡ峰の懸垂下降。仕入れた情報では30mの懸垂とのこと。
・持っているのは50mロープ1本。途中に掛け替え用の支点があるにはあるらしいが…。
・太い鎖の一番下に50mロープをダブルでセットすると、末端はバンドに届いている。
・バンドからはクライムダウンが可能だろう。掛け替え用の支点も目視でき、懸垂下降開始。
懸垂下降支点
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セットしたロープ
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・掛け替えをすることなく、1回の懸垂でコルに降り立つ。
・すると八ツ峰Ⅵ峰基部に田島さんを確認。あれっ?降りたの?
・なぜ田島さんは池ノ谷乗越から降りてしまったのか?衝撃の事実が…
・「田島さーーん」と声をかけると、手を振りながら「ろっぽう」と返ってくる。
・怪我ではないようで、一安心。
・八ツ峰Ⅵ峰を偵察しているんだなと納得(誤解)。
・頂上に向けてスタートする前に「行ってきまーーす」と声をかけると、
田島さんから「どっぽう」と声をかけられた。
・あぁ、「どっぽう」のコールか…。自信もなかったので、小さく「どっぽう」と返す。
下降したⅡ峰の壁
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北方稜線
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・山頂を目指しザレた山肌を歩く。1時間程で上の方に人影が見える。
・山頂到着。10数人が登頂を喜び合っていた。
無事登頂
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・山頂ではガスが出て、北方稜線も分からない。コンパスにて方向を確認し、休憩もそこそこに縦走開始。
北方稜線方面の見通しがききません
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・長次郎谷左俣のコルに降り立つと、稜線通しに登るのが微妙な状況。
・登って登れないことはないと思うが、
①時間が読めないこと。
②ガスで方向が分からなくなる虞があること。
③田島さんが降りてしまっているから池ノ谷乗越にこだわらなくてもよいこと。
など様々な理由を付けて、長次郎谷左俣経由での帰還を選択。
壁の登り返しが…
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長次郎谷左俣
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・1時間ほどでベースに無事到着。
・この後、続々と某岩場にパーティーが集結。
・隣の2人パーティーは、八ツ峰Ⅴ・Ⅵのコルから上部縦走予定とのこと。
・単独者もいる。
・岩上にテントを張り切れないパーティーは雪の上に張ったようだ。
ベースに帰還
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以下、次号。
・田島さんは、長次郎谷を詰めて池ノ谷乗越へ。
・石橋は、源次郎尾根から剣本峰-北方稜線経由で池ノ谷乗越へ。
合流後、三ノ窓経由で「チンネ左稜線の偵察」とすることに決定しました。
5:40 源次郎尾根取付き
8:20 Ⅰ峰
9:30 Ⅱ峰懸垂終了
11:00 剱岳本峰
11:50 長次郎谷左俣のコル
12:40 某岩場着
源次郎尾根取り付き
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・前日確認しておいた取り付きから、ルンゼルート側の凹状15mを詰め、尾根状に這い上がる。
・前日の雨により、木の根が滑りやすい。2回ほど冷やっとしたが、ここが本ルートの核心部だった。
ここから右はルンゼルート
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・尾根状はハイマツの下を匍匐前進したり、ちょっとした岩場をやり過ごしたりしながら高度を上げる。
・技術的には全く問題なし。踏跡もしっかり付いている。
頭上にはハイマツ
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木の根を手掛かりに急登
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ルンゼルートとの合流点付近
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・ルンゼルートと合流するあたりで、平蔵のコルやⅠ峰の全容が現れる。
・Ⅰ峰頂上はまだまだ先だ。
Ⅰ峰の壁。登攀ルートもあります。
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平蔵谷
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上から見たルンゼルートとの合流点
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・さらにザレた階段状や数メートル程度の岩稜を進み、源頭らしき風景に変わってくると、Ⅰ峰頂上も近い。
・多分あのコルが源次郎尾根稜線だろうと予想し進むと、案の定、長次郎雪渓や八ツ峰稜線が目に飛び込んできた。
Ⅰ峰頂上は近い?
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剣沢を眺める雷鳥
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八ツ峰
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・Ⅰ峰頂上にて長次郎雪渓に田島さんを発見。池ノ谷乗越目指し登ってる、登ってる。
雪渓の下部の「点」が田島さん
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Ⅰ峰頂上からのⅡ峰と本峰
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某岩場のマイテント
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「八ツ峰Ⅵ峰Cフェースの頭(右の頂上)」に2人のクライマー
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・Ⅰ峰から見えるⅡ峰はかなり切り立っているようだ。登り始めると、あっという間にⅡ峰頂上へ到着。
Ⅱ峰への急登
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・ここからが問題のⅡ峰の懸垂下降。仕入れた情報では30mの懸垂とのこと。
・持っているのは50mロープ1本。途中に掛け替え用の支点があるにはあるらしいが…。
・太い鎖の一番下に50mロープをダブルでセットすると、末端はバンドに届いている。
・バンドからはクライムダウンが可能だろう。掛け替え用の支点も目視でき、懸垂下降開始。
懸垂下降支点
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セットしたロープ
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・掛け替えをすることなく、1回の懸垂でコルに降り立つ。
・すると八ツ峰Ⅵ峰基部に田島さんを確認。あれっ?降りたの?
・なぜ田島さんは池ノ谷乗越から降りてしまったのか?衝撃の事実が…
・「田島さーーん」と声をかけると、手を振りながら「ろっぽう」と返ってくる。
・怪我ではないようで、一安心。
・八ツ峰Ⅵ峰を偵察しているんだなと納得(誤解)。
・頂上に向けてスタートする前に「行ってきまーーす」と声をかけると、
田島さんから「どっぽう」と声をかけられた。
・あぁ、「どっぽう」のコールか…。自信もなかったので、小さく「どっぽう」と返す。
下降したⅡ峰の壁
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北方稜線
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・山頂を目指しザレた山肌を歩く。1時間程で上の方に人影が見える。
・山頂到着。10数人が登頂を喜び合っていた。
無事登頂
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・山頂ではガスが出て、北方稜線も分からない。コンパスにて方向を確認し、休憩もそこそこに縦走開始。
北方稜線方面の見通しがききません
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・長次郎谷左俣のコルに降り立つと、稜線通しに登るのが微妙な状況。
・登って登れないことはないと思うが、
①時間が読めないこと。
②ガスで方向が分からなくなる虞があること。
③田島さんが降りてしまっているから池ノ谷乗越にこだわらなくてもよいこと。
など様々な理由を付けて、長次郎谷左俣経由での帰還を選択。
壁の登り返しが…
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長次郎谷左俣
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・1時間ほどでベースに無事到着。
・この後、続々と某岩場にパーティーが集結。
・隣の2人パーティーは、八ツ峰Ⅴ・Ⅵのコルから上部縦走予定とのこと。
・単独者もいる。
・岩上にテントを張り切れないパーティーは雪の上に張ったようだ。
ベースに帰還
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以下、次号。