5:30 p.m. 別の人には違いない。
コンビニから出て来たその人の風貌に一瞬視線を逸らす。
ハンチングにカーキのジャンパー濃いブルーのデニム、リュックに赤いビニールのナップザック、さりげなく戻した目で確かめる。
顔は似ている。似ていなければ服装まで探ったりはしない筈なのだ。
「どうして似ているんだろう」そんな風に考える自体がおかしいのは解っているのだが、こうも度々そっくりの君、たぶん全て別の人に出会ってしまうとそんな疑問が…というより当り前のことの様に感じられていくから面白い。
「慣れ」。「慣れろ」「慣れる」「慣れれば」「慣れれば」そんな風に繰り返していく度に世界のあちこちに彼が溢れかえって増殖する世界が日常になり当り前になる。
なんてパラレルワールドを想像しながら?
後ろを通り過ごさせた君を横目で見る。「頬が彼よりふっくらしてるね」とふっと口元がゆるむ。
歩いて行くその背を当たり前のデジャヴの様に見送っていたら、今日の君は途中振り返った。「ファンタスティック」。
「慣れれば」「慣れれば」。一つ一つ一歩一歩変わってゆく当り前の様に。
そんな「普通」に世界は満ちてゆく。
2009.2.26 ?(猫目)
コンビニから出て来たその人の風貌に一瞬視線を逸らす。
ハンチングにカーキのジャンパー濃いブルーのデニム、リュックに赤いビニールのナップザック、さりげなく戻した目で確かめる。
顔は似ている。似ていなければ服装まで探ったりはしない筈なのだ。
「どうして似ているんだろう」そんな風に考える自体がおかしいのは解っているのだが、こうも度々そっくりの君、たぶん全て別の人に出会ってしまうとそんな疑問が…というより当り前のことの様に感じられていくから面白い。
「慣れ」。「慣れろ」「慣れる」「慣れれば」「慣れれば」そんな風に繰り返していく度に世界のあちこちに彼が溢れかえって増殖する世界が日常になり当り前になる。
なんてパラレルワールドを想像しながら?
後ろを通り過ごさせた君を横目で見る。「頬が彼よりふっくらしてるね」とふっと口元がゆるむ。
歩いて行くその背を当たり前のデジャヴの様に見送っていたら、今日の君は途中振り返った。「ファンタスティック」。
「慣れれば」「慣れれば」。一つ一つ一歩一歩変わってゆく当り前の様に。
そんな「普通」に世界は満ちてゆく。
2009.2.26 ?(猫目)