おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

母の日特別寄稿作品 / 母が笑った。僕が笑った。

2011-05-08 22:32:41 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

1昨年12月に、私の母は亡くなりました。この作品は、もう10年以上にもなりますかね。私が帰省して、その母と過ごした時のわずか数日たらずの思い出を、母にプレゼントしたいと思ってその記念に書いたものです。ただ、この作品を母に手渡そうと書いたものの、いざ手渡そうと思ったらなんだかとても照れくさくなり、とうとう母が亡くなるまでこの作品を母に手渡すことはありませんでした。それだけに、とてもこの作品は原稿用紙1枚にも満たないくらいの短いものですが、母が亡くなった今なおこの作品を読むたびに、母と過ごした日の数々の思い出が蘇りついつい涙が出てきますね。


母が笑った。僕が笑った。 
作 / 猪 寿

母が笑った。

笑った。

僕が笑った。

そして、二人が笑った。

笑うたびに、入れ歯をはずした母の口の周りが、梅干のように皺だらけになる。

子供のように無邪気に笑う、母の笑顔に久しぶりに出会った。

母の無邪気に笑う顔を見ているうちに、人生の大半を歩き終えたこの人にとって、僕とこうして昔のように親子に戻って、語リ合っているこのひとときが、どんな高価な宝石よりもいちばんの宝物かもしれない・・・と思った。

つい先まで、そんな母の気持ちに気付かずに「今度くるときは、どんな土産がいい?」と尋ね「もう、何もいらないから、もっとお前と会えるといいね・・・」という返事が返って来て、そこにはハッとして母に向かって言った言葉に、心の中で後悔している僕がいた。

そんな母の気持ちを知った瞬間、僕はこのまま時間が止まってくれればいいとさえ思った。

それは、年老いて灰色に濁った母の瞳の奥に光る泪に、電話で伝える何百回何千回の慰めや励ましの言葉よりも、一日でいい否わずかな時間でもいいから、人生という名の列車から独りぼっちで下車した母が、家族に戻るこのわずかなひとときを、最高の親孝行と感じていることを教えられたからである。






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1:新宿の女
http://www.youtube.com/watch?v=212Q2KkgJaQ

2:圭子の夢は夜開く
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http://www.youtube.com/watch?v=Zuy7ZO3cc3c&feature=related

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