思い返せば、一体何故手術を思い立ったのかと、記憶を辿って行ったら、あれは、2年前の事。
アレルギー検査の結果、全てシロ(ハウスダストさえゼロ)の私の顔が、土饅頭のように腫れあがり、内科に駆け込んだのが2年前の3月だった。
先生びっくりされて、総合病院の皮膚科に紹介状を書いて下さり、内科の帰りに総合病院へ行ったのだった。
皮膚科の女医先生(あれ?馬から落ちて落馬したみたい?)は、アレルギーでもなさそうだけど、目の中も腫れているので、眼科に回って下さいと言われ、そのまま眼科コーナーに連行された。
そこのアルバイトみたいなあんちゃん先生が、目の中を見て「ふむ、大した事ないね、それよりアンタ白内障やで、手術した方がええで」と言われ、初めて己の目が白内障化していると知らされたのだった。
手術をお願いしたら、あんちゃんは「ここじゃ出来へんから、専門の病院紹介したるわ」とどこかに電話をかけて、金曜日に受診したのに、3日後の月曜日に手術と決定。
それも、A病院という、ここら辺では悪名高い病院名を知らされて、ぞわぞわっとしたのだった。
仮予約をしたら、すぐさま電話がかかって来て、「mio様、月曜日の午後1時にマイクロバスがお迎えに上がります。あちこち回って(カモを釣り上げてから)行きますので、少々お時間がかかるやもしれません」とな。
了承はしたものの、何だかこんなに早く決まるのもなあ・・・とグーグル先生にお尋ねして、土曜日に「南大阪アイクリニック」に飛び込んで「私の目は、そんな状態なのでしょうか」と先生にお尋ねしたのだった。
先生はあれこれチェックして下さり、多少白内障らしき傾向は見えるけど、まだ手術をする段階ではない。やはり「自分の目」が一番ですと言って下さった。
帰りの電車の中でA病院にキャンセルの電話をして、2年前は手術をしなかったのだ。
それから1年後の今年3月、でっかいめぱちこが出来て、近所の眼科へ行った。目ぱちこは目薬で治ったんだけど、老眼が随分進んでますねと言われて、メガネのレンズを交換。
一年前に白内障だと言われたのですが、もう手術をした方がいいでしょうかとお尋ねすると、「そうねえ、あなた次第だけど、そろそろかなあ」と、言われ、一年ぶりに南大阪に行ったのだった。
先生は1年前私を検査した事を覚えていて下さった「をを、あれからもう1年経ったんかいな」と笑っておられて「あんたは、ちょっと神経質なようだから、単焦点でやろう」と言われた。
5月に検査6月に手術と決められ、5月の検査に行くと「ご家族の付き添いの方は?」と聞かれ、「うちは、病院に行く時付き添いなんてした事ないです。零細企業ですし、家族全員忙しいので」と、強引に一人で検査をして貰ったんだけど、それが、どうも先生のポリシーに反していたらしく、手術は延期、次回7月にご家族と一緒に、再検査をして下さいと言われ、今日に至ったのである。
私は、とても「運の悪い女」なもので、失敗したくないので、そこは保険をかけ、「手術はフェムトセカンドレーザーで、レンズは単焦点で」とお願いしていた。少々お高いが、後悔したくなかったので。
その時検査員が「単焦点を、お望みの患者様にも多焦点のビデオを見て頂きます」と言われ、一通り見た。すると、今度は多焦点が気になって気になって・・・・・
「決めた!レーザーでシナジーにする」と息子に言って、今日、三拝九拝して車で連れて行ってもらった。
生憎の雨、いいの、私が動くと雨なんだから。ナビを見ると、高速も地道も同じ位の時間で行けるとかで、じゃ地道で行こうとなり、関空方面に走り出す。約1時間半で到着する筈なのに、不運な私は、車3台がコッパになる多重事故渋滞に巻き込まれ、結局遅刻(-_-メ)
それでも、再検査は、すちゃちゃっと終わり、今度は検査員が息子に、「お母さまの手術は、どう思われますか?オカネもかなりかかる事ですし」と聞く。
すると息子は「老眼鏡かけたら手元は見えるのに、遠くはすっきり見えているので、ボクは手術の必要無いと思います」なぞときっぱり言うものだから、検査員もちょっとうろたえて、
「ですよね、私もちょっと早いかなと思います。視力も裸眼で0,9眼鏡かけたら1,2ですものね~」とニコニコとおっしゃる。
え・・・こら、なんちゅう展開??
「医師が呼んでおりますので、お二人で診察室へどうぞ」
「やあやあ、ここに顎を乗せて」と機械に顎を乗せて、30秒位で診察を終わり、息子を見て、
「で、息子さんは、どう思ってはるかな」と聞くと、同じ答え。
「せやろ~、お母さん、なんや、めっちゃ焦ってはって、手術手術言わはるけど、まあ白内障無いことも無いけど、まだ大丈夫やんなあ」と息子に同意を求める先生。。。
で、主人公の私はおいてけぼりで、結局このまま様子見する事になったのである。2年前のあんちゃん先生の診断は何やったんやろか。
「それにしても、商売ッ気の無い先生やなあ」と私。
「その分誠実な先生やねんで。次行く時は、ほんまに手術する時やろなあ」と息子。
「それって、何年後位やろか?」
「せやな・・・10年位かなあ」って、その頃には痴呆になっていて「はい、目を開けて~」と言われても「イヤどす~」って言いそうな予感がする。
「目玉動かしちゃダメですよ~」と言われたら、余計うろうろするんじゃないかなあ。
白内障に限って「早期発見早期手術は無い」と心得たのであった、オソマツ(´∀`)┌ヤレヤレ