部屋への入り口になるスペースを撮った時、ゴミの様な物が動いた。良く見れば其れはヤモリで有った(写真7・8・9・10)。
ホテルの広大な敷地には無数の樹木が植えられていて、ヤモリなどにとっては格好の生活環境に成っているようである。
然し、宿泊客には忌み嫌う人も多い。当然ホテルとしては駆除対策をしなくては成らないので殺虫作業を室内に提示して実行する(写真11)。
ヤモリは、動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目に属する科。模式属はヤモリ属。
分布
南極大陸を除く全大陸に分布する。 小型種が多いこともあり、漂流物に乗って海洋島に流れ着くなどの広域な分散が行われたと考えられている。有史以後は、貨物に紛れ込んで移動先で定着した例も多いものと考えられている。
日本にはニホンヤモリほか十数種が棲息する。
形態
最大種はツギオミカドヤモリで最大全長43cm。体形は扁平。全身は細かい鱗で覆われる。
眼は大型で、瞼が変化した透明な鱗で覆われる。瞼を閉じることができないため、舌で眼(表面の透明な鱗)を舐め清浄に保つ。瞳孔は縦長の種が多く(昼行性の種は瞳孔が丸い種もいる)で、多くの光を集め夜間の活動に適している。舌は太くて短く、先端にはわずかに切れこみが入る。耳孔は小型。
多くの種で四肢は短い。指趾は5本ずつで、襞状の鱗(趾下薄板、指下板)が並ぶ種もいる。この襞は細かい鉤型になり、僅かな凹凸に引っ掛けることで垂直壁や滑らかな面も移動することができる。指趾だけでなく同じ機構を尾端に持つ種もいる。樹上棲では趾下薄板の発達している種が多く、地表棲の種では発達していない種が多い。趾下薄板の吸着するしくみについては、近年、垂直な面に接している細かい毛の表面と垂直面との間に働くファンデルワールス力によるとする研究報告もあり、新しい接着剤の開発に応用が期待されている。
生態
森林、砂漠などの様々な環境に生息し、民家に生息する種もいる。主に夜行性。威嚇や求愛のために鳴き声を出す種もいる。
食性は主に動物食で、昆虫、小型爬虫類、小型哺乳類などを食べるが、花の蜜や果実を食べる種もいる。
繁殖形態は主に卵生。主に1回に2個ずつの卵を数回に分けて産む。イシヤモリ亜科には胎生の種もいる。
人間との関係
ペットとして飼育されることがあり、日本に棲息しないものも輸入されている。例外があるものの小型種が多いこと、主に夜行性のため紫外線等の人工の照明が必要ないこと、比較的飼育や繁殖が易しいことから日本での飼育に適した爬虫類として紹介されることもある。しかし垂直壁やガラス面で活動を行い、動きが素早いことから(特に立体的な活動をする種において)メンテナンス中の脱走等には気をつける必要がある。
分類
トカゲモドキ科は独立した科とする説が有力だが、本科の亜科とする説もある。
イシヤモリ亜科 Diplodactylinae
ババイヤモリ属 Bavayia
Carphodactylus
Crenadactylus
イシヤモリ属 Diplodactylus
Eurydactylodes - アグリコラクチサケヤモリ
コモチヤモリ属 Hoplodactylus
ビーズヤモリ属 Lucasium Lucasium damaeum ビーズヤモリ
Naultinus - アカジタミドリヤモリ
タマオヤモリ属 Nephrurus
ビロードヤモリ属 Oedura
Phyllurus - コノハヤモリ
Pseudothecadactylus
ミカドヤモリ属 Rhacodactylus
Rhynchoedura
Saltuarius
Strophurus - マツゲイシヤモリ
Underwoodisaurus - アンダーウッディサウルス
ヤモリ亜科 Gekkoninae
Afroedura
Afrogecko
Agamura - クモヤモリ
Ailuronyx
Alsophylax
Aristelliger
Asaccus
Blaesodactylus(Homopholis属に含める説もあり)
Bogertia Bogertia lutzaae
Briba Briba brasiliana Amaral's Brazilian gecko
Bunopus - ツブハダイワチヤモリ
Calodactylodes - ギュンターシマヤモリ
Carinatogecko
グローブヤモリ属 Chondrodactylus Chondrodactylus angulifer グローブヤモリ
Christinus
Cnemaspis - アフリカマルメスベユビヤモリ
Coleodactylus(チビヤモリ亜科とする説もあり)
Colopus Colopus wahlbergii
Cosymbotus - ヒラオヤモリ
Crossobamon
Cryptactites
ホソユビヤモリ属 Cyrtodactylus
Cyrtopodion
Dixonius - シャムザラハダヤモリ
Dravidogecko Dravidogecko anamallensis
Ebenavia - クチボソツメナシヤモリ
Euleptes
Geckolepis - チビバクチヤモリ
ヘルメットヤモリ属 Geckonia Geckonia chazaliae ヘルメットヤモリ
フトオヤモリ属 Gehyra
ヤモリ属(コバンヤモリ属) Gekko - ニホンヤモリ、タワヤモリ、ミナミヤモリ、トッケイヤモリ など
Goggia
Gonatodes
Gonydactylus
Gymnodactylus
Haemodracon
ナキヤモリ属 Hemidactylus
キノボリヤモリ属 Hemiphyllodactylus
Heteronotia
Homonota - トゲハダヤモリ
Hoplodactylus - ボイヴィンネコツメヤモリ
Lepidoblepharis(チビヤモリ亜科とする説もあり) - クリスマスヒメヤモリ、パラグアナツチヤモリ
オガサワラヤモリ属 Lepidodactylus
Luperosaurus
コビトヤモリ属 Lygodactylus - カンムリマルメヤモリ
Matoatoa - サラマンダーヤモリ
Microscalabotes Microscalabotes bivittis
Nactus - ペラジックヤモリ
Narudasia Narudasia festiva
フトユビヤモリ属 Pachydactylus - トラフフトユビヤモリ
Palmatogecko - ミズカキヤモリ
Paragehyra
ササクレヤモリ属 Paroedura
シマヤモリ属 Perochirus - ミナミトリシマヤモリ
ヒルヤモリ属 Phelsuma
ユビワレヤモリ属 Phyllodactylus - オオギヤモリ
Phyllopezus
Pristurus - カータートゲオヤモリ
Pseudogekko
Pseudogonatodes(チビヤモリ亜科とする説もあり)
Ptenopus
トビヤモリ属 Ptychozoon - クールトビヤモリ
ウチワヤモリ属 Ptyodactylus
Quedenfeldtia
Rhoptropus
Saurodactylus - ムーアトカゲユビヤモリ
チビヤモリ属 Sphaerodactylus(チビヤモリ亜科とする説もあり) - モニトチビヤモリ
Stenodactylus - ペトリボウユビヤモリ
Tarentola - ムーアカベヤモリ
Teratolepis - マツカサヤモリ
スキンクヤモリ属 Teratoscincus (スキンクヤモリ亜科とする説もあり)
カブラオヤモリ属 Thecadactylus Thecadactylus rapicauda カブラオヤモリ
Tropiocolotes - カワラヤモリ
Urocotyledon
ヘラオヤモリ属 Uroplatus
ホテルの広大な敷地には無数の樹木が植えられていて、ヤモリなどにとっては格好の生活環境に成っているようである。
然し、宿泊客には忌み嫌う人も多い。当然ホテルとしては駆除対策をしなくては成らないので殺虫作業を室内に提示して実行する(写真11)。
ヤモリは、動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目に属する科。模式属はヤモリ属。
分布
南極大陸を除く全大陸に分布する。 小型種が多いこともあり、漂流物に乗って海洋島に流れ着くなどの広域な分散が行われたと考えられている。有史以後は、貨物に紛れ込んで移動先で定着した例も多いものと考えられている。
日本にはニホンヤモリほか十数種が棲息する。
形態
最大種はツギオミカドヤモリで最大全長43cm。体形は扁平。全身は細かい鱗で覆われる。
眼は大型で、瞼が変化した透明な鱗で覆われる。瞼を閉じることができないため、舌で眼(表面の透明な鱗)を舐め清浄に保つ。瞳孔は縦長の種が多く(昼行性の種は瞳孔が丸い種もいる)で、多くの光を集め夜間の活動に適している。舌は太くて短く、先端にはわずかに切れこみが入る。耳孔は小型。
多くの種で四肢は短い。指趾は5本ずつで、襞状の鱗(趾下薄板、指下板)が並ぶ種もいる。この襞は細かい鉤型になり、僅かな凹凸に引っ掛けることで垂直壁や滑らかな面も移動することができる。指趾だけでなく同じ機構を尾端に持つ種もいる。樹上棲では趾下薄板の発達している種が多く、地表棲の種では発達していない種が多い。趾下薄板の吸着するしくみについては、近年、垂直な面に接している細かい毛の表面と垂直面との間に働くファンデルワールス力によるとする研究報告もあり、新しい接着剤の開発に応用が期待されている。
生態
森林、砂漠などの様々な環境に生息し、民家に生息する種もいる。主に夜行性。威嚇や求愛のために鳴き声を出す種もいる。
食性は主に動物食で、昆虫、小型爬虫類、小型哺乳類などを食べるが、花の蜜や果実を食べる種もいる。
繁殖形態は主に卵生。主に1回に2個ずつの卵を数回に分けて産む。イシヤモリ亜科には胎生の種もいる。
人間との関係
ペットとして飼育されることがあり、日本に棲息しないものも輸入されている。例外があるものの小型種が多いこと、主に夜行性のため紫外線等の人工の照明が必要ないこと、比較的飼育や繁殖が易しいことから日本での飼育に適した爬虫類として紹介されることもある。しかし垂直壁やガラス面で活動を行い、動きが素早いことから(特に立体的な活動をする種において)メンテナンス中の脱走等には気をつける必要がある。
分類
トカゲモドキ科は独立した科とする説が有力だが、本科の亜科とする説もある。
イシヤモリ亜科 Diplodactylinae
ババイヤモリ属 Bavayia
Carphodactylus
Crenadactylus
イシヤモリ属 Diplodactylus
Eurydactylodes - アグリコラクチサケヤモリ
コモチヤモリ属 Hoplodactylus
ビーズヤモリ属 Lucasium Lucasium damaeum ビーズヤモリ
Naultinus - アカジタミドリヤモリ
タマオヤモリ属 Nephrurus
ビロードヤモリ属 Oedura
Phyllurus - コノハヤモリ
Pseudothecadactylus
ミカドヤモリ属 Rhacodactylus
Rhynchoedura
Saltuarius
Strophurus - マツゲイシヤモリ
Underwoodisaurus - アンダーウッディサウルス
ヤモリ亜科 Gekkoninae
Afroedura
Afrogecko
Agamura - クモヤモリ
Ailuronyx
Alsophylax
Aristelliger
Asaccus
Blaesodactylus(Homopholis属に含める説もあり)
Bogertia Bogertia lutzaae
Briba Briba brasiliana Amaral's Brazilian gecko
Bunopus - ツブハダイワチヤモリ
Calodactylodes - ギュンターシマヤモリ
Carinatogecko
グローブヤモリ属 Chondrodactylus Chondrodactylus angulifer グローブヤモリ
Christinus
Cnemaspis - アフリカマルメスベユビヤモリ
Coleodactylus(チビヤモリ亜科とする説もあり)
Colopus Colopus wahlbergii
Cosymbotus - ヒラオヤモリ
Crossobamon
Cryptactites
ホソユビヤモリ属 Cyrtodactylus
Cyrtopodion
Dixonius - シャムザラハダヤモリ
Dravidogecko Dravidogecko anamallensis
Ebenavia - クチボソツメナシヤモリ
Euleptes
Geckolepis - チビバクチヤモリ
ヘルメットヤモリ属 Geckonia Geckonia chazaliae ヘルメットヤモリ
フトオヤモリ属 Gehyra
ヤモリ属(コバンヤモリ属) Gekko - ニホンヤモリ、タワヤモリ、ミナミヤモリ、トッケイヤモリ など
Goggia
Gonatodes
Gonydactylus
Gymnodactylus
Haemodracon
ナキヤモリ属 Hemidactylus
キノボリヤモリ属 Hemiphyllodactylus
Heteronotia
Homonota - トゲハダヤモリ
Hoplodactylus - ボイヴィンネコツメヤモリ
Lepidoblepharis(チビヤモリ亜科とする説もあり) - クリスマスヒメヤモリ、パラグアナツチヤモリ
オガサワラヤモリ属 Lepidodactylus
Luperosaurus
コビトヤモリ属 Lygodactylus - カンムリマルメヤモリ
Matoatoa - サラマンダーヤモリ
Microscalabotes Microscalabotes bivittis
Nactus - ペラジックヤモリ
Narudasia Narudasia festiva
フトユビヤモリ属 Pachydactylus - トラフフトユビヤモリ
Palmatogecko - ミズカキヤモリ
Paragehyra
ササクレヤモリ属 Paroedura
シマヤモリ属 Perochirus - ミナミトリシマヤモリ
ヒルヤモリ属 Phelsuma
ユビワレヤモリ属 Phyllodactylus - オオギヤモリ
Phyllopezus
Pristurus - カータートゲオヤモリ
Pseudogekko
Pseudogonatodes(チビヤモリ亜科とする説もあり)
Ptenopus
トビヤモリ属 Ptychozoon - クールトビヤモリ
ウチワヤモリ属 Ptyodactylus
Quedenfeldtia
Rhoptropus
Saurodactylus - ムーアトカゲユビヤモリ
チビヤモリ属 Sphaerodactylus(チビヤモリ亜科とする説もあり) - モニトチビヤモリ
Stenodactylus - ペトリボウユビヤモリ
Tarentola - ムーアカベヤモリ
Teratolepis - マツカサヤモリ
スキンクヤモリ属 Teratoscincus (スキンクヤモリ亜科とする説もあり)
カブラオヤモリ属 Thecadactylus Thecadactylus rapicauda カブラオヤモリ
Tropiocolotes - カワラヤモリ
Urocotyledon
ヘラオヤモリ属 Uroplatus