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[枝豆] 食生活について語ろう

2020年07月25日 | 美容ダイエット

◎枝豆Green soybean えだまめ

  夏の風物詩ともいえる枝豆についてです。まだ緑の若い未熟豆が枝豆でそれが黄色く乾燥してきたものが大豆になります。枝豆は大豆の未熟な豆のことで大豆とは収穫時期が異なるだけで、植物としては同一の作物です。

大豆の起源については東アジアに自生する野生種ツル豆が黄河流域の中国東北部で分化して誕生したと考えられていました。
しかし近年ではイネ(稲)と同じ中国南西部の雲南省とする説が合理的であるとする研究者が多く、正確には特定されていません。
文献的には、中国で紀元前9世紀から紀元前7世紀にかけての周の時代の中国最古の詩集「詩経(シキョウ)」の中に、大豆を栽培し、煮て食べていたという記述があります。神農本草経(推定紀元25~220)や「史記」などに大豆についての記載があることから紀元前5000年、今から7000年前、あるいはそれ以前には既にツルマメ、大豆を栽培していたのではないかといわれています。
 近年2007年に縄文中期(BC4000年)から後期にかけては日本列島における存在を確認しています。未熟な大豆の枝豆は、奈良あるいは平安時代には食べられていたのではないかともいわれ、江戸時代の中期の文献では、「大豆をサヤ葉の柔らかいうちから食べた」、「夏に枝豆売りの姿が町でみられた」などの内容の記述があります。現在のように枝からサヤを外した状態ではなく、枝についたままの状態で茹でたものが売られていたようです。旧暦9月13日(十三夜:2020年10月29日)の月を豆名月ないし栗名月とよんで、枝豆を供える習慣もこの頃から拡がったようです。ちなみに十五夜は2020年は10月1日です。

名前の由来は、古くは庭先やあぜ道に栽培していたことから、「畦豆(アゼマメ)」と呼ばれ、その後、枝付きのまま売られていたことにより、「枝付き豆」に、次第に枝豆へと変化したのではないかとしています。
  枝豆ないし大豆を食べるということは、近年までアジア独自のものでした。ヨーロッパには1600年代、アメリカへは1700年代になって中国や日本から持ち込まれました。ヨーロッパや北米では今日でも大豆を食べる習慣はアジア諸国ほどではありません。アメリカでは当初、食用としてではなく飼料としての利用でした。1900年代の始めごろになって大豆の栄養価が高いことが分かり食用とする動きが出てきたのです。痩せた土地でも栽培が可能で栄養価の高い植物、それが大豆です。今日ではアメリカは世界一の大豆生産量となっています。牛肉に比べて栽培コストが低い大豆はこれからの食料不足を解決する食物と考えられています。
近年の健康志向に伴う日本食ブームや冷凍技術の普及により、2000年頃には北米、ヨーロッパ等海外でも塩ゆでした枝豆が食べられるようになり、「EDAMAME」と呼ばれているようです。この時期までアジア以外で大豆ないし大豆の未熟な状態で食べることは知られていなかったとみられます。
日本では全国的に栽培していますが平成22年で主な産地として千葉県野田市、作付面積では新潟県が、収穫量は千葉県が最も多く、次いで北海道、埼玉県の順です。6月に千葉県産の枝豆も出始め需要が拡大する7~8月にかけては多くの産地からの出荷があります。日本国内生産量が約7万tであるのに対し、約6万tを台湾、中国、タイ、インドネシアから冷凍品と輸入しています。
 日本では枝豆の品種によってタネまき、収穫の時期が異なります。一般に、温度と日長に対する関係から夏大豆型、秋大豆型、中間型の三つの型に分けられます。収穫時期に梅雨や秋の長雨の時期が当たるように逆算して、種まきの時期を決めています。種まき約80日後にはサヤがふくらみ、実も十分にふくらんだら根元から引き抜きます。
枝豆は開花してから40日~50日経った頃に子実がどんどん大きくなって、サヤを押さえると中の実が飛び出すようになる頃が収穫の最適期です。枝豆の収穫期間は極端に短く、約1週間~10日間程度で、過熟(サヤが黄色になる)前に収穫するのです。適期を過ぎると実は硬くなり、品質も落ちます。

マメ科の枝豆は、中国原産で、枝豆用として丈が60cmと短く、さやが密生して成長する品種を栽培しています。品種として400種ほどあり、ブランドとして毛豆(青森県津軽地方)、だだちゃ豆(山形県)、黒埼茶豆(新潟県) 、小糸在来(千葉県)、はねっ娘会(神奈川県三浦半島)、丹波篠山黒大豆、紫ずきん(京都の黒大豆)、などがあります。
一年草で春に赤紫、白色の花が咲きその後ある程度熟したさやに、グリーンの大粒で3個ぐらい入ってるのがよいでしょう。国内産では千葉、新潟産のものが多いですが輸入品が増加傾向にあります。最盛期は、6~9月、塩ゆでが一般的ですが、煮物、揚げ物、和え物、豆ご飯、東北に伝わる、豆しっとぎ、つぶして砂糖を混ぜて「ずんだもち」ともしています。
豆しっとぎ
  
生の水に浸した米を突いて粉にし茹でた青大豆と混ぜてつぶして砂糖を加えて一つまみの塩と共に練り上げカマボコ型にして丸めます。硬くなったら焼いて食べられています。秋から冬にかけての東北青森、岩手の県境南部地方で作られます。豆のレシチンが老化予防に働きます。
ずんだ餅
 宮城県と山形県の郷土料理に枝豆を使った「ずんだ」と呼ばれる食べ物があります。作り方は枝豆をすりつぶして、砂糖・塩で味付けした餡(あん)で、餅に絡めて、ずんだ餅として食べることが多いです。 元々は「豆ヌタ」や「ヌタ」と呼ばれていいたのですが、仙台で呼ばれていた「ずんだ」が有名になったため、お土産などに「ずんだ」と使われる様になったのです。
ごた餅
  山梨県の郷土料理に「ごたもち」があります!枝豆をすりつぶして塩味で作られています。餅というよりもすりつぶしの枝豆をもち米のごはんにのせた感じのものです。ご飯が冷えたらおにぎりなどにします。お茶・漬物と一緒に食べることもあります。さらに枝豆を豆汁にして、その中に焼きおにぎりにしたもち米ご飯をいれて食べられています。

食品成分表では枝豆は野菜に、大豆は豆類に分類しています。
ゆで枝豆100g中でエネルギー134kcal、水分72.1g、タンパク質11.5g、脂質6.1g、炭水化物8.9g、灰分1.4g、ナトリウム2mg、カリウム490mg、カルシウム76mg、マグネシウム72mg、リン170mg、鉄2.5mg、亜鉛1.3mg、銅0.36mg、マンガン0.74mg、ビタミンA効力:48μg(カロテン290μg)、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:1.2mg、ビタミンK:33μg、ビタミンB1:0.24mg、ビタミンB2:0.13mg、ナイアシン1.0mg、ビタミンB6:0.08mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸260μg、パントテン酸0.45mg、ビタミンC15mg 食物繊維4.6gを含みます。

ゆで国産大豆100g中でエネルギー180kcal、水分63.5g、タンパク質16.0g、脂質9.0g、炭水化物9.7g、灰分1.8g、ナトリウム1mg、カリウム570mg、カルシウム70mg、マグネシウム110mg、リン190mg、鉄2.0mg、亜鉛2.0mg、銅0.24mg、マンガン-mg、ビタミンA効力:1μg(カロテン3μg)、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:1.6mg、ビタミンK:7μg、ビタミンB1:0.22mg、ビタミンB2:0.09mg、ナイアシン0.5mg、ビタミンB6:0.11mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸39μg、パントテン酸0.29mg、ビタミンCTrmg 食物繊維7.0gを含みます。

大豆に比較しビタミンC(茹で大豆Tr、枝豆15mg/100g中)、カロテン(茹で大豆3μg、枝豆290μg/100g中)を多く含み、良質のタンパク質(茹で大豆16.0g、生枝豆11.5g/100g中)、脂質(茹で大豆9.0g、枝豆6.1g/100g中)、Ca(茹で大豆70mg、枝豆76mg/100g中)、カロテン(茹で大豆3μg、枝豆290μg/100g中)、ビタミンB1(茹で大豆0.22mg、枝豆0.24mg/100g中)、B2(茹で大豆0.09mg、枝豆0.13mg/100g中)、葉酸(茹で大豆39μg、枝豆260μg/100g中)の給源として適当です。カリウム(神経・心機能の調整)が生で590mg、茹でたもので490mg/100g中と損失が少ない。レシチンを含み肝臓に脂肪が沈着するのを防ぎ、良質のタンパク質が肝機能を強化、栄養バランスが良く悪酔いを防ぎ酒のつまみとして最良の組み合わせです。

  枝豆といえばビールですが、枝豆に含まれる蛋白質、必須アミノ酸の160mg/100g、トリプトファン150mg/100gの含有量は野菜類の中でトップクラスでメチオニンが肝臓内に入ってきたアルコールの分解を助けて肝臓を守る働きがあるので、おつまみにも最適といえいます。トリプトファンは精神安定に有効です。蛋白質、脂質に富む大豆と、大豆等を含め、豆類全般の特徴としては、ビタミンB1、B2、B6等のビタミン類、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛等のミネラル類、食物繊維を豊富に含んでいることがあげられます。

マメ科Fabaceae syn. Leguminosae まめか
  植物界 Plantae、被子植物Angiosperms、真正双子葉類 eudicots、コア真正双子葉類Core eudicots、マメ類Fabids、マメ目Fabales、マメ科 Fabaceae(3亜科:ジャケツイバラ亜科 Caesalpinoideae・ネムノキ亜科 Mimosoideae・マメ亜科 Faboideae[Papilionoideae] )と分類し世界でキク科、イネ科に次いで大きな科です。種子植物中3番目に大きな科で、約650属1万8000種を含み地球上の多様な環境にもっともよく適応し分化した植物群の一つで、熱帯から寒帯まで世界中に広く分布しています。
マメ科の植物は、葉が羽状複葉になるもの蔓性のものも多く、茎が巻き付くものと巻きひげを発達させるものがあります。また「就眠運動(夜になると葉柄や小葉の根元(葉枕)で折れ曲がり葉が閉じること)」をするものも存在しています。草本も木本もあり、樹木になるものも含まれ、花は左右対称になる傾向にあります。
一部のマメ科植物は根に根粒もしくは茎に茎粒を持ち、根粒菌という細菌が共生している。根粒菌は植物からリンゴ酸などの効率のいい栄養分をもらい代わりに、大気中の窒素を植物にとって使いやすい肥料・養分の硝酸塩に転換(窒素固定)しています。特に根粒ではその能力が高くそのような植物はやせている土地でもよく育つものが多くあります。
荒れ地でよく育つ帰化植物にはマメ科のものが多い種子で可食のものが多く含まれ、広義の穀物として利用しているものも数多くあります。日常語としての豆は主に種子のことを指していますが、マメ科のなかにもエニシダやクララ、トウアズキ、ニセアカシアといった有毒種もあります。
食用としているものに、落花生、豆もやし、ナタ豆、フジ豆、ソラマメ、シカク豆、ササゲ(小豆・緑豆)、大豆(枝豆)、インゲン豆、アピオス、エンドウ、ヒヨコマメ、レンズマメ、クズなどです。
マメ亜科にラッカセイ属・ヒヨコマメ属・アスパラトゥス属Aspalathusのルイボス・ダイズ属Glycine・Glycine ダイズ属:ダイズ・Hardenbergia ハーデンベルギア属:コマチフジ ・フジマメ属Lablab フジマメ・ インゲン属Phaseolusインゲンマメ ・シカクマメ属Psophocarpus シカクマメ ・ クズ属Puerariaクズ ・ササゲ属Vigna アズキ・ エンジュ属Styphnolobiumエンジュ ・ウマゴヤシ属Medicago ウマゴヤシ ・シャジクソウ属Trifoliumムラサキツメクサ(アカツメクサ)・シロツメクサなどとしています。

  枝豆は、種子から新芽を発芽させるときにビタミン、ミネラルを合成し最も強い成長力を備え植物が必要な栄養素を最大限に引き出しています。未成熟で、完熟のダイズに比較し成熟途中であり、新芽時のパワーを持続し吸収しやすくビタミン、ミネラルの栄養価も高くなります。カロテンとビタミンEの組み合わせで強力な抗酸化力を示します。
葉酸Folic acidは、
細胞分裂に重要な働きをし、成長促進、細胞粘膜の再生、アミノ酸・DNAの生成に関与しています。
日光からの紫外線を浴びる植物の自己防衛の酸化防止に作用し抗酸化力のあるビタミン類の増加がみられる枝豆です。
吸収されにくかった鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル類の吸収も良くなります。また、アミノ酸は旨み成分へ、デンプンは甘味成分へと変化しています。旬の枝豆は、健康食品として最適と言えるでしょう。

 


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