・松風草 まつかぜそう
ミカン科、マツカゼソウ属、宮城県より以南でみられる。多くのミカン科の植物も樹木であるのに、日本では、 このマツカゼ草だけが草本として存在する。葉は薄く、透かして見ると、点々と油がにじんだような油点が見えることからミカン科としている。
草丈50cm~1mほど葉は3回3出(さんかいさんしゅつ)羽状複葉、小葉は長さ1~2.5㎝の倒卵形、質が薄く、裏面は白色を帯びる。茎の先に集散花序を出し、半開きにした白い花を8~10月にかけ長さ約4㎜、白色の花弁4枚で多数付ける。萼は小さく、4裂する。果実は蒴果、4個が離生し、数個の種子が入り、熟すと上部が裂開して2個や3個になってしまうことも多い。種子は長さ約1.5㎜の卵形、表面に粒状突起がある。揉むと柑橘系のような独特の臭いから古くよりから本や宝物の紙魚(しみ)など、虫除けに利用し漢名は臭節草(しゅうせつそう)という。
全草に精油してテルペン類のカリオフィレンCaryophyllene、γーカジネンCadineneなどを含み夏の花期が採集時期で筋肉痛、神経痛にシップで外用で血の巡りをよくするとし用いる。
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