・油椰子Oil palm, Elaeis あぶらやし
ヤシ科アブラヤシ属、西アフリカ原産。熱帯地方で広く栽培している樹高20mになる常緑高木。葉は長さ7mもある羽状複葉で暗緑色幹の頂に集まってつく。下部のものも枯れたあとの葉柄が残存して幹をおおう。
年中収穫でき、実から油をとるヤシとして西アフリカを原産とするギニアアブラヤシElaeis guineensisと、中南米の熱帯域原産のアメリカアブラヤシElaeis oleiferaの2種が知られる。古くより熱帯アフリカの森林地帯では、果肉から得る赤色のパーム油を食用油とし利用していた。
2014年のパーム油で世界生産量は約6,000万トンと植物油中1位を占める。受粉してから果実が成熟するまでは約6ヶ月かかる。一個の果実は鶏卵大で集団をなし、油分の多い多肉質の果肉(中果皮)と、同じく油分に富んだ1つの種子から構成し、重さは1房あたり40~50kgほどになる。果実は径5cm鶏卵大の小果に1個の種子を持つ果房に200~1000個ほど集まって、およそ45kgほどで1株に約10房生じる。
果実の色は品種によって異なり熟してから黄色、赤色、茶色、黒色などとなる。果肉(パーム油)と種子(パーム核油)から油脂を取り、食用のほか洗剤、塗料、化粧品、化学製品などに使われる。花穂を切って浸出する木の幹から糖液を採取し、発酵させヤシ酒が作られる。
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