・ベタインBetaine べたいん
ベタインは1866年C.Scheibler(シャイブラー)により甜菜から初めて分離し名前は甜菜(Beta Vulgaris)に由来する。動植物に含まれ、特に動物性食品に多く含み甲殻類、貝類、麦芽、きのこ、果実の苦味、甘味、旨みの成分となる。
少しの苦味と甘味のあるアミノ酸系、窒素化合物で無臭の白色結晶、水溶性、酸、アルカリ、熱に安定で構造上、遊離のアミノ基を持たないため、他のアミノ酸のような糖類との加熱反応によるメイラード反応の褐変現象を起こさない。一般のアミノ酸類と比較して水に溶け易く、水溶液はpH5程度を示し安定性が高く、200℃以下では分解が起こらず、酸、アルカリ、酵素、熱などに対しても極めて安定している。
グリシンと構造が似てトリメチルグリシンTrimethylglycine、グリシンベタインGlycinebetaineとも呼ばれる。耐塩性、耐寒性がグリシンとともに寄与する。
旨みがあり食品添加物で調味料としてまた養殖の飼料添加物として成長促進にも用いられる。酵素(コリンオキシダーゼCholine oxidase)によってコリンCholineからベタインアルデヒドBetaine aldehydeを経て酸化 されベタインを合成する。
コリン塩基で脂肪を燃焼させ血糖値を下げる作用、脂肪の代謝、肝機能改善、保湿剤として化粧品(ビート)にも使われている。
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