・揚巻Jackknife clam あげまき
ナタマメガイ科、塩分濃度の低い、有明海に分布し湾内の浅い砂泥地に垂直に突き刺さった形で生息する。
殻長10cm、殻幅2.5cm、殻高3.5cmの細長い長方形の二枚貝で馬刀貝(まてがい)に比べ幅広く、高さのある表面が黄褐色で中心部が白く、内側が白色をしている。揚巻は、昔の子供の髪の結い方、花魁(おいらん)、冑(かぶと)の結び目をいい、これに似ていることから、英名をジャックナイフという。
細長い体形は、穴を掘り、その中を移動するのに適し、潮が引いているときは、穴の下の方にいるが、満ちてくると、干潟表面近くに上がって海水を吸い込み、その中から餌を取っている。
海水に浸っている干潟(ひがた)では、冠水時間が長く、餌を捕らえる時間も長く成長がよいことからアゲマキ養殖は、この性質を利用しおこなわれる。採取量の減少により韓国からの輸入が増加傾向にある。
産卵期が10~2月で、旬を6~9月、煮付け、佃煮、バター焼、吸い物、和え物、乾物、缶詰にしている。
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