・藜Chenopodium album あかざ
ヒユ科、インド、中国原産。5月頃から野原や空き地に見ら高さが1mになる一年草。葉は、長い柄を持った波状の鋸歯のある卵形で、枝を多く出している。夏季に穂状の小花を多数つける。
葉の中心部が赤い色をしていることから名が付いたといわれるが実際には白く見えることもありシロザとも呼ばれる。秋には木質化する太い茎が中風によいといって杖に用いられていた。
秋に小さい実をつけ、辛味があり精進料理に使われる。新芽が摘んでもよくのび秋口まで食用として利用できる。多くの種類がありどれも食べやすく食用とでき利用価値のある野草という。茹でて汁の実、お浸し、胡麻味噌合え、佃煮、生の葉を揚げ物に調理する。
鉄、亜鉛、銅を多く含む。5~8月に全草を採取し、お茶としてぜんそく、高血圧、動脈硬化、のどの痛み、口内炎に用いる。
&アカザ科Chenopodiaceae あかざか
2003年(H15年)のAPG(Angiosperm Phylogeny Group)II分類体系よりヒユ科の中に含まれる。植物界 Plantae、被子植物 Angiosperms、真正双子葉類 Eudicots、コア真正双子葉類 Core eudicots、ナデシコ目 Caryophyllales、ヒユ科(アカザ亜科)
世界中に100余属 1400~1500種、日本には6属10数種あるとしている。古いクロンキスト体系などにおける被子植物の科の一つで現行のAPG植物分類体系ではヒユ科のアカザ亜科が設けられている。草本ないし小低木で 多くは好塩性の植物で、砂漠などの乾燥地に好んで生える。このため主要な.食用と成るものにアカザ、おかひじき、キノア、ふだん草、ビート、スイスチャード(西洋不断草)、ほうきぎの実(とんぶり)、ほうれん草がある。ベタシアニンBetacyanin(赤紫色の色素)を含み、またベタインBetaine(耐塩性に関与する)を多く含むものも多い。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。