・ミトコンドリアMitochondria みとこんどりあ
ほとんどすべての生物(動植物や菌類など)の細胞に広く含む真核生物の細胞小器官で細胞内構造物の一つ。酸素とグルコースから二酸化炭素と水を作り、生命活動に必要なエネルギーを取り出す役目を担う。
ほとんどすべての生物(動植物や菌類など)の細胞に広く含む真核生物の細胞小器官で細胞内構造物の一つ。酸素とグルコースから二酸化炭素と水を作り、生命活動に必要なエネルギーを取り出す役目を担う。
糸状、粒状、球状、棒状など径、長さ0.5~2μmの小体で細胞の呼吸機能を担う重要な顆粒として細胞によって10数個~ 2000個を超えるものまで存在する。
ヒトミトコンドリアは核とは異なる独自の DNA. (mitochondrial DNA; mt Deoxyribo Nucleic Acid)をミトコンドリアの最深部・マトリックスMatrix(母体・基盤)に有しエネルギー.産生に必須の 13 種類のタンパク質とともに複合体とし存在、基質にはクエン酸回路や脂肪酸代謝に関与する酵素が存在し酸素呼吸により生命活動で必要とするエネルギーであるATPの大部分を産生する。
また、アポトーシスApoptosis(細胞自然死・枯死)の誘導機構においても重要な役割を担う。細胞の小器官で呼吸エネルギーの産生器官として働き糸粒体(しりゅうたい)、コンドリオソームChondriosomeともいう。
ミトコンドリアが圧倒的に多いのは、心筋細胞(30%)、骨格筋(横紋筋)の赤筋(2~5%)、脳神経、肝臓に見られる。
赤筋は深層筋(体の深部にある筋肉=インナーマッスル)と呼ばれ、1つの細胞で5000個ものミトコンドリアが働き骨格筋には、赤筋と白筋があり体幹を構成する重要な筋肉の赤筋にはミトコンドリアが多く存在し、白筋には少ない。
ミトコンドリアはよく車のエンジンに例え、もしミトコンドリアに異常をきたすと、大量のエネルギーを必要とする骨格筋、中枢神経系に早くに異常をきたす。ミトコンドリアDNAでは、核の支配を受けず、卵の細胞質を通じて子孫に伝わるため、その塩基配列を比較して、母系の遺伝系列をたどることができる。この方法で人類の起源をたどった結果、行きついた20万年前アフリカの仮想の先祖女性は、ミトコンドリア・イブMitochondrial Eveと呼ばれる。
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