2019/2/19
・ある女生徒の自死を受けて、イジメ疑惑のある生徒たちの両親が学校の一室に集められる話。
・舞台美術が殺る気に満ちている。上に行くほどせり出してくるゆがんだ壁。四角く並べた長テーブル。縦穴の底の底のよう。
・大人チームの特徴は左右の壁際に並んだパイプ椅子。出番のない出演者は、そこで待機する見せ方。
・なので、出ハケのわずかな時間を除いて、ほとんどの時間、全員が舞台上にいて、常に見られている状態。
・最初に手の内を全部見せて、展開よりも、個の力、組合せで見どころを作る。トランプより将棋の感じ。
・中高生チームは擬人化ならぬ擬大人化した子供たちによる寓話として見たんだけど、大人チームは、役者さんたちの演技合戦をひたすら楽しむ感じだった。
・もちろん、役者さんの演技は作品に奉仕されるべきなんだけど、それは提供側の心得であって、客席は別。
・伊達くんの演技は何度も見ているけど、あんなに心の中で「やれ!やってしまえ!」と応援したのは初めて。
・子供を亡くした母親という設定としてはベタな役を、磯貝圭子さんがストレートに演じるのか、ひねるのか、どうするのか、不謹慎にも楽しみに出番を待ってしまう。
・あと、もともと齊藤雅彰さんの人柄も演技も好きなので、見てると「やめてマサアキさん、そんなこと言わないで!」という気持ちになってしまい、思ったより動揺した。
・長谷部の妻を演じた西田薫さん。台詞がないシーンでも、佇まいだけで、ものすごく怒っていたり、心が折れかけてたり、覚悟を決めたりしているのが伝わる。半分はこちらの妄想かもしれないけど、うまく煽られてしまう。
・あの火の使い方はアリなんだろうか。びっくり。
・いじめグループを個別に隔離して情報収集する方法は定石なんだろうけど、ほんとは加害者親の対応でもそうすべきだったのかも。
・親たちの利害関係が完全に一致している。過去に実際の親対応の事例あるんだろうか。
・あと、こういうことは、ほんとに先生の仕事なのかということもやっぱり気になる。警察の真似事までしなきゃいけないなんて、先生方は大変すぎる。
・しかも、ここまでわかりやすい事例はむしろ少なく、大体のイジメ関連事件はグレーのままで終わるはず。ほんとに大変。
・いつかここで語られるような出来事が昔話になって、この作品は古典になっていけばいいなと心から思う。