2018/3/8
・囚われの半魚人と、口のきけない掃除婦が恋する話。
・アカデミー作品賞なので見る前はちょっと緊張していたんだけど、最初っから画面はきれいだし、音楽は気持ちいいし、ヒロインの裸が妙にきれいだしで、かなりとっつきやすい導入。
・設定は冷戦時代のアメリカ。昔の映画館の雰囲気とか、カフェでパイがくるくる回るディスプレイの仕方とか。『ラ・ラ・ランド』のポップさを思い出す。
・題材は完全にB級ホラーなんだけど、なんだかものすごく上品にパッケージされている。
・そうかと思ったら、オナニーのシーンで笑わされる。ルーティンで見せるな。
・全体的に格調高いんだけどちょいちょい下品。
・敵側のあいつのセックスシーンでゲラゲラ笑う。ゼンマイで動くおもちゃみたいだった。
・アカデミー作品賞だと思うと余計に可笑しい。
・ヒロインはパッと見、疲れ気味のおばちゃんなんだけど、終始あどけない雰囲気でかわいらしく、時々美しくも見える。表情や仕草でちゃんと今まであんまり世間と関わらないように生きてきた感じもする。役作りすごい。
・半魚人と手話で繋がるところがすごくいい。手話という意思の伝達手段がすごい。
・Bだと思ってたらCまで行ってた。
・見せ方は華やかなんだけど、空気のようにうっすらつきまとう差別の見せ方が生々しい。
・敵側のあいつの差別意識がほんとひどいんだけど、それは今の感覚で見るからで、当時は珍しくないタイプなのかもしれない。手はちゃんと洗え。
・ライムスター宇多丸の『ドリーム』評での名言「不合理は非効率」を思い出す、差別感情ゆえの追求のもたつき方もいい。
・差別描写は彼一人で担当するのかと思ったら、「うちは健全な店だ」のシーンも相当ひどい。
・研究所の警備がザル過ぎるけどそれはいいのか。
・オクタヴィア・スペンサーが貫禄ありすぎて、とても一掃除婦に見えない。実は本当のソ連のスパイなんじゃないかと思ったけど、やっぱり違った(ネタバレ)。
『シェイプ・オブ・ウォーター』日本版予告編
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