年末の深夜にNHKで解説委員が30人くらい勢ぞろいして、エネルギー問題を討論している番組を見た。
名前は忘れたが、科学技術を担当している人で、個人的な意見として「原発はあまりに問題が多すぎるので減らしていくべきというのが結論」と話している委員は説得力があった。この人は、ついしゃべりすぎて、アンカーに「話が長すぎる」とたしなめられていたが、もっともまともな話をしていた印象だ。
「経済界の人はすぐに経済性を言うが、いまだ避難している福島の人をどう思うのですか」と訴えたのは、決して感情論ではなく、人としての良識ある感覚だと思う。この人も福島の事故が起きるまでは、原発反対論者ではなかったという。原発40年であのような大事故が起きて初めて、危うさに気が付いたという。この解説委員の論では、日本の自然エネルギーの潜在力は、現在の原発の能力を優に超えるパワーがあるという。
原発を動かさないとLNGの購入費で経常赤字の恒常化、国債の国内消化困難、悪い金利の上昇、国債の新規発行困難、ギリシャ、スペイン化というシナリオを財務省は恐れている。
ただ、原発縮小を願う多くの国民だって、今すぐに自然エネルギーに代替できるとは思っていない。安全性を確認して、使える原発を当面動かすのはやむ得ないかもしれない。しかし、大きな方向性としては、縮原発、ハイテク技術で自然エネルギーを活用するというのが本筋だと思う。
追伸:2chの実況スレを検索していたら、「室山話長いよw」という記述から、良識の解説委員の名前が室山哲也氏だと判明した。原発事故の直後に毎日のように出てきた科学技術系の解説委員、デスク、記者などで出てきた記憶はなく、初めて知ったが、なんと、NHKは
室山解説委員に公式にブログを認めているらしい。写真も載っていて、確かにこの人がしゃべっていた。