縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

青山廃墟探訪

2007-05-03 | Weblog
大学の先輩スズメさんの展覧会を見に青山一丁目まででかけた。この周辺は国道246に沿って高いビルが
そびえ立っているが、ちょっと脇道に入ると閑静な住宅街がつらなり、まことに静かな環境なのだった。
あまりにいい天気なのでちょっとその辺を散策してたら、古い団地にぶつかった。中庭の大きな木を
挟んで二棟立っているのだが、そのほとんどが空き部屋のように見えた。窓際にカーテンや家具らしき物が
見えないことでもなんとなく人がいないことがわかる。ただまったくの廃墟でないのはベランダに布団を
干している部屋が若干あることだった。そのたたずまいは昭和40年代頃にタイムスリップした感がある。
めずらしさと面白さにデジカメで写真を撮ったりあちこち見て回っていたら、一階の一部屋だけ
ゴミ屋敷になっていることに気づいた。カーテンも網戸もない、おまけに窓も開いている。なんだろ、好奇心がむらむらと
湧きあがり、もっとよくみてやろうとそそと近づいて窓から中を伺った瞬間、ぎょっとして後ろにたじろいた。
窓辺におじいさんが横たわっていたのだ。うわー、人が死んでる。老人の孤独死か。通報しなくちゃ。
ドキドキしながらもう一度たしかめる。いや待て死体にしては顔色がいい。ただ眠っているだけみたいだ。
はあ、よかった、あやうく第一発見者になるとこだった。こんなにゴミが詰め込まれている所に人が住んでいるなんて
想像できなかったよ。
爆睡しているおじいさんに告ぐ、こんないい陽気の日は布団を干したり、部屋をちょっとでも片付けようね。
よけいなお世話だ猫社長。
はいすみません、もう絶対勝手に団地内には近づきません。