縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

1Q84のような

2009-08-07 | Weblog
1Q84を読み終えた。猫社長にとって今現在本屋で平積みされている本を読むことはめずらしいことだ。
巷の噂では賛否両論、ラジオの書評家さんたちもいろいろ言っておるようじゃが、村上春樹は猫社長の
好きな作家の一人だ。村上春樹を読んでいるとき猫社長は何でだか気持ちがとても落ち着くのだ。
もしかしたら主人公がいつも孤独で我が道を行くというところが好きで気に入っているのかもしれない。
1Q84の青豆と天吾もやっぱりそうだ。
村上春樹は文章のなかによく何々のようだとか何々みたいだとかをよく使う。たとえば
父親は棒読みするようにそう言った。しかしその声はいくらか小さくなっていた。
背後にいる誰かが手を伸ばしてボリュームをしぼったみたいに。とか
その人物は整えられたベッドカバーの上にじっとうつぶせになっている。
まるで洞窟の奥で体力の消耗を防ぎつつ傷を癒している大型動物のように。とかだ。このような引き合いの
文章が今回1Q84では特に多かった気がした。
でもそれが猫社長には村上春樹らしいなあと思うしやっぱりすごくうまい。
家の冷蔵庫を開けると必ずそこにシバ漬けとキムチと猫社長お手製のピノコのエサがあることを
確かめた後のように安心するのだった。そして続編のBOOK3が出版されることを期待した。