縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

セ蝉ストリート

2009-08-20 | Weblog
ピノコと散歩している道すがら、あちらこちらに蝉の残骸が腹を上に向けて転がっている。
木陰からはまだジャンジャンと蝉の声が聞こえてくるけど、一週間前と比べたらかなりのトーンダウンだ。
子孫を残し大仕事を終えてやれやれと言ったかどうか分からないけど、本当にうるさかったよ、でもお疲れ様。
蝉の死骸を避けながら歩いているうちに何となく川を遡上する鮭が浮かんだ。
鮭も産卵を終えた後はそこで生涯を終える。屍は川の中、みんな命がけなんだなあ。
鮭の卵も身も人間様にはごちそうだけど、蝉はちょっと勘弁だ。でも沖縄では蝉がおやつ代わりだったと
もりもり食べているタレントをテレビで見たことがある。蝉の亡骸はとっても軽い、口の中に入れたら
さくさくして案外おいしいものかもしれない。いややっぱり勘弁。
空はもう秋の雲が流れている。公園のしいの木にもまだ青いドングリの実がびっしりついている。
セーターを着始める頃、蝉の卵は土の中で二度ベルを鳴らす。それまでそっとおやすみ。
十年経ったら会いましょう。