A New Deal
というTIMEの記事における、
The current contract was struck decades ago, when the country needed to rebuild its industrial capacity after World War II.
という一文は、
「×現在の契約は数十年前に打撃を受けた。その時に国は第二次世界大戦後の工業生産力の再建を必要としていた」
ではなく、「現在の契約は数十年前に取り決められた。」となります。
strikeという動詞の意味を「打つ」として一語一義的に覚えてしまうと、なかなか文脈にあった柔軟な読み方ができません。
コウビルド英英辞典のstrikeの項には、
(引用開始)
If you strike a deal or a bargain with someone, you come to an agreement with them.
They struck a deal with their paper supplier, getting two years of newsprint on credit...
The two struck a deal in which Rendell took half of what a manager would...
He insists he has struck no bargains for their release.
(引用終了)
と解説されています。イメージ的には「手打ち」みたいな感じかなと思います。
似たような表現がcut a dealで、ジーニアス英和辞典では以下のように解説されています。
(引用開始)
cut a deal
《主に米略式》(ビジネスで)取り決める、取引する;《略式》妥協する.
(引用終了)
難解な長文も、英英辞典を使い易しい文章を読むことで読めるようになりますか?
しかし、合格ラインをクリアするための第一歩として「英英辞典を使い易しい文章を読む」のはきわめて有効です。大学受験生の多くは英英辞典を使いこなすことも易しい英文を高い精度で読むこともできないのが現状ですので、基礎的な英語力がしっかりしていればライバルに対して優位に立てます。
もっとも、来年の受験を控えているのであれば過去問にあたらなければならない時期でしょう。ただ、おおむねの目安として残り一年を切るまでは、「英英辞典を使い易しい文章を読む」方が有効と私は考えます。
易しいものが理解できずに難しいものに取り組んでも効果が上がるわけはありません。いまの大学入試英語ではそういった不自然な学習をせざるを得ないケースがあるとはいえ、それは直前一年位で十分だと思います。
関連した質問なのですが、国際関連の知識を得ることができるリーディング教材として、TFK以外の教材はないでしょうか。TFKはとても気に入っている教材なのですが、TFKですと印刷するのに非常に手間がかかったりインクが激減したりするので、印刷済みのものがいいのです。以前The Japan Timesのお試し版をとってみたのですが、「英和読み」になってしまってとてもついていけませんでした。わがままな質問になってしまいますが、何か良いものがあれば、ご教授ください。