アースクエスト BLOG

シーカヤック アースクエストのブログです。

洞窟案内 Vol.1

2006-01-25 17:16:01 | フィールド案内
オムク浦の洞窟

今日ご案内するのは、御前湾内で最大の間口を持つこの洞窟です。
ツアーに参加された方には、おなじみの洞窟ですね。

場所は、オムク浦と呼ばれるエリアになります。








洞窟の上にある枯れ木の上にある松の木には、ミサゴが巣を作っています。毎年、春から夏にかけて子育てをするミサゴを見ることができます。

シーカヤックで入れる最深部までは、約20mほどで、一番奥はかなり前に天井が崩落した際の落石でふさがれています。洞窟そのものは、崩落箇所の先にも続いているようです。

このあたりの洞窟の例に漏れず、天井からは鍾乳石様の小さな石のツララが垂れ下がっています。

間口こそ広いものの、奥に行くにしたがって左右の幅が楔のように狭まっていますので、うねりが入っている時はあまり奥に行くと急に波が立ち上がります。

今年は、入り口の中央部にコスズメバチが巣を作っていたので、夏から秋の間は洞窟内へは入りませんでした。




潮汐表

2006-01-24 17:22:19 | 業界情報
毎年、年末になると購入する潮汐表。(日本気象協会 東北支局発行)
海上保安庁水路部の航海用のものではありませんが、一部を除いて極端な潮汐流のない宮城県沿岸でのシーカヤッキングにはこれで十分だと思います。




掲載されているデータは、鮎川港の潮汐・潮名(潮周り)・月齢・日出・日入・月出・月入・仙台と石巻の平年気温が、一ヶ月ごとに見開きで。仙台の天象・気候表・生物季節観測の平年日などが別表で見やすく掲載されています。



干満差のあまりないエリアをこいでいると、ともすれば潮のチェックを忘れがちですが、いざというときのためにも必ずその日の潮汐や天象は確認しておきたいですね。

海辺でキャンプをするなら、当然満潮時刻と潮位は確認すると思います。夜中にテント水没・カヤック流失といった事態にならないためにも必須のデータです。

デイツーリングでも、休憩時間に潮の上げ下げによってカヤックの置き方も違ってきます。また、日没時間を気にせずに漕ぐこともありえません。

海を旅する基本データが入ったこの一冊。本屋さんのレジ脇に良く置いてありますので、是非手にとって見てください。どんなカヤックマニュアルよりもお勧めの一冊です。



寒波

2006-01-23 17:52:16 | 季節の話題
今日は、久々に冷え込みましたね。
御前浜でも、昨晩から今朝にかけて雪が降りました。
日中の日差しであっという間に融けましたが、お昼過ぎに日差しがなくなると、あっという間に気温が下がり、融けた雪が凍りつきました。ラックのカヤックも、ツララをたらしてなんとも寒々しい姿になってしまいました。







QUESTについたツララは、強風にあおられて斜めになる始末です・・・。


冷え込みの厳しい日に、ツーリングに出かけるときは、出発直前・直後にスケグやラダーの動きを必ず点検しましょう。

風が強まって、スケグやラダーが必要になった時、凍り付いて動かなくなっていることが結構あります。

スケグやラダーの作動部に水分が入っていると、気温が下がったときに凍り付いて動きを妨げます。いくら水抜きをしていても、結露などで水分が入り込んでいる場合もあります。

ワイヤーチューブや、スケグホール、ペダルのレールなど、凍りつく場所はたくさんあります。

よほど寒い日以外は海水で解氷できますが、万全を期せば、車用などの解氷剤が必要になります。お湯で解氷しても、あっという間に再凍結の恐れがあります。

リアルな危機管理能力が必要ですね。



タイドプール

2006-01-22 21:22:14 | フィールド案内
出島東岸にあるタイドプール。左側は、太平洋です。
写真では、判りにくいんですが左側は岩場です。波が引いたときと、押し寄せているときでは、このときで1m以上の高低差がありました。


岩の上部が、カヤックにダメージを与えない形で、それほど大きくない波が岩の上部にかぶさっているようなときは、アザラシのように上陸することができます。通称SEAL LANDING。岩の上に波がかぶさるタイミングに合わせて一気にカヤックを進めて、波が引く前にカヤックから降ります。岩の上でやると、大変そうに思えるかもしれませんが、ちょっと波のある浜に上陸するときとタイミングも降り方も一緒です。
ただし、失敗したときのリスクは、格段に大きくなります。



タイドプールの中は、波もなく、カヤックを軽く浮かべたまま散歩に出かけられます。ちょっとした岩の上に乗り上げておけば、流されません。



ここの岩場は外洋に面しているのですが、タイドプールの中は、とても穏やかで、波にあまり強くない海藻類もたくさん生えています。



一番奥では、岩の隙間から水が湧き出ていました。



ここへ来るには、潮位のタイミングが良いときに、波が比較的おだやかなことが必要です。もちろん、すばやい上陸ができることが必須になります。
ヘルメットもお忘れなく。

ちなみに、ツアーでここに上陸することは、ほとんどありません。


ポギー

2006-01-21 16:58:19 | パドリングギア
寒い日のパドリングでは、からだの末端がことごとく冷やされます。
頭、手、足先。頭や足先はあまり動かさないところなので、がっちり防寒できますが、手はパドルの操作もあるので、あまり厚手の手袋は着けられません。

一般的に、手の防寒というと五本指の手袋をイメージするかもしれませんが、パドリング用品にはポギーと呼ばれる装備があります。



自転車やバイクのハンドルに付ける防寒用の覆いのパドル版です。
手ではなく、パドルシャフトに取り付けます。





グローブは、構造上どうしても手に密着するので、風が吹くとあまり防寒効果は期待できません。これは、濡れた手袋と素肌が接して、そこから熱が奪われるためです。

ポギーの利点は、まずは暖かさです。製品にもよりますが、一般的には比較的厚手のネオプレン素材で付くられ、中に手を入れるスペースが立体的に作ってあるので、手を入れたときの空気の層がグローブとは比較にならないぐらい厚くなります。濡れた手を中に入れても、ポギー本体が濡れていても、風が直接素材を通して素肌に当たることを防いでくれるので、直ぐに暖かくなります。

また、素手でパドルを握ることが出来るので、いつも通りの感覚でパドルを持つことが出来るのも魅力です。もちろん、普段からグローブをしている人でも、サイズに問題が無ければグローブをしたまま着用できます。


欠点は、手の出し入れがちょっと面倒なことでしたが、写真のPalm製のディセントポギー(昨年発売)は、従来品とは違い、手首から上のチューブが無くなり、出し入れが容易になっています。(ポギーへの手の出し入れにイライラしている方には良い品だと思います。)
一見、手首が寒そうですがパドリングジャケットがカバーしてくれる部分と重なるようにデザインされているので、肌が外気に触れることはありません。(小さめのパドリングジャケットで手首が思いっきり出ている方は仕方ありませんが・・。)

写真では見づらいのですが、手を出し入れする部分には波返しのようなパーツが付いており、風や飛沫の進入を防いでくれます。

私も使っていますが、今のところ出し入れも楽で、他のポギーに比べて防寒性に遜色があるとは感じませんでした。カヤックの上で写真を撮ることも多いので、手の出し入れのし易さは素晴らしいと思いました。

Palm ディセントポギー ¥3,990(税込み)在庫あります。