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皇居桜田濠のヨシガモとオカヨシガモ 

2013-12-27 | フィールドノート(その他)
明日は、一眼のカメラを持って行こうと考えていたのだが…。天気が怪しい。
次のログで、さらに美しいヨシガモの写真を乗せられれば良いのだが…。


前回のログの最後の一節だ。学生と一緒に、「皇居一周カモカウント」と言う実習をやる前日のものだ。そして、その結果は…。
残念ながら、最悪の状況になってしまった。カウントを開始した頃はまだ曇り空だったが、ほどなく雨が降り始め、それが霰(あられ)へと変わったのだ。
気温は4℃。しかも風速は10mはあっただろう。強風にあおられ、傘を1本ダメにした。体感温度はかなり低い。
僕はある程度気温が下がることを予測していたが、学生の中には薄着のものもいた。「フィールドをなめるんじゃない。寒いぐらいで、調査はやめられない。」と叱咤したが、内心『だいじょうぶかな…。』と不安が過ぎる。

なんとかカウントは終了させたものの、個体数はずいぶん少ない結果となった。カウントは、いずれ再チャレンジしてみたいと思う。そんな訳で、ヨシガモの写真など取れる状況ではなかった。しかし、なんとか撮りたい…。

その機会はすぐに訪れた。12月25日。日比谷公園まで行く用事が出来たのだ。いや、無理やり作ったというのが真実かもしれない。少し早めに出れば、十分見てこられる位置だ。僕は2時間ほど早く家を出て、前回たくさんのカモが確認できた桜田濠りへと向かった。
水底が見られるところも出出た週間。「やったー」と思った。かなりたくさんのカモが居たのだ。ざっと200頭ほどが集まっていた。
桜田濠は濠が深いため、カモまでの距離は遠いいのだが、長いレンズを付けた一眼カメラでなんとか捕らえることができた。まずはお目当てのヨシガモを狙う。


ヨシガモ♂ 2013-12-25 皇居桜田濠

ヨシガモ以外にも、ハシビロガモ、ヒドリガモ、オオバン、カイツブリ、そしてオカヨシガモがいた。実は僕は、このオカヨシガモが好きなのだ。一見地味なのだが、何というかエレガンスな印象を受ける。僕は、チョウなども、南方系のキラキラのチョウより、北方系のしっとりしたチョウが好きなのだ。基本的に北方指向なのだと思っている。


オカヨシガモ♂ 2013-12-25 皇居桜田濠 次の写真も同所

オカヨシガモ♂(右上)、♀(右下)、オオバン(左上)、ヒドリガモ♀(左下)

写真を撮っていて気が付いた。ヨシガモの頭にピントを合わせようとすると、オートフォーカスがうまく作動していない感じがする。
微妙にフォーカスが動き、なんとなくピンが外れるようなのだ。30年前のマニュアルレンズに、オートフォーカスのアダプターを付け、中古で買ったすでに製造停止になったボディーを使って撮っているためかもしれないのだが…。
ハシビロガモでも同じようなことが起こる。これはひょっとすると、あのキンキラの色が原因ではないかと思うのだ。実際、ヨシガモの頭の色は、光の当たり具合で色合いが変わる。その反射が、オートフォーカスを惑わすのだろうか…?


ヨシガモ 光の当たり具合でい輝きが変わる(構造色) 2013-12-25 皇居桜田濠

思い出したことがある。若かりし頃、ある観察会で、カモぬり絵と言う企画を実施したことがある。その時に、コガモの目の周りを黒く塗っている子どもがいたのだ。「あれーなんで黒く塗っちゃたんだ…。」と僕。「だって、黒いよ!」と子ども。
僕は衝撃を受けた。


コガモ 2013-05-04 世田谷

コガモの頭の色は、茶色と緑と思っていた。おそらく日本で最も普及しているであろう野鳥の図鑑「フィールドガイド日本の野鳥」(日本野鳥の会)のコガモの項にも《雄の頭部は栗色と緑。体は灰色で…》と記されている。しかし、コガモの緑色と表現される部分も、光の当たり具合で色彩が変化する。実際、上に示した写真も、緑と言うよりは青に近い。
観察会の時、子どもの目には確かに黒く見えていたのだろう。もし僕が同じ教材を手にしていたら、中途半端な知識がフィルターを掛け、黒に見えても緑に塗ってしまっただろう。いや、ひょっとすると、黒そのものが見えなかったかもしれない。

皇居のお濠は結構楽しい。2~3時間あれば、カモを見ながらでも十分一周できる。途中で天気が悪くなれば、近隣の飲食店や、地下鉄の構内など、逃げ込める場所も沢山ある。もちろん、カウント中でなければの話だが…。









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