野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

アステカ族が儀礼に使ったマリーゴールド(園芸種シリーズ13)

2019年10月04日 13時53分33秒 | 

マリーゴールドはこの時期の花壇を飾る大輪の花だ。アフリカン・マリーゴールドは背が高くなり、大きな花を咲かせ、フレンチ・マリーゴールドは枝分かれして多くの花を咲かせるらしい。原産地はメキシコあたりで、アステカ族の人々はこの花を摘んで儀礼や装飾に使ったと聞くと、急に親しみがわいてくる。

(2019-09 川崎市 道端) 

 

マリーゴールドとは
特徴
マリーゴールドは鮮やかな黄色や橙色の花を長期間次々と咲かせます。栽培も容易で、花壇の定番品目ともいえるポピュラーな花です。ボリューム感があり、マッス植えや花壇の縁取り、コンテナ植えなど、広い場所から小さなスペースまで、華やかさを出すには好都合な草花です。品種も多いので、組み合わせによりさまざまなバリエーションを演出できます。草丈が低く枝分かれの多いフレンチ・マリーゴールドと、高性で大輪のアフリカン・マリーゴールドが主に栽培され、両種の交配種もあります。また、メキシカン・マリードールドは、細い葉がマット状にこんもり茂り、たくさんの花を咲かせます。マリーゴールドには独特のにおいがあり、コンパニオンプランツとして、ネグサレセンチュウなどほかの植物の害虫の防除に役立つものがあります。マリーゴールドの仲間タゲテス属には50種ほどがあり、日本ではシオザキソウが帰化植物となっています。宿根性の種類では、柑橘系の強い香りのあるT・レモニー(レモン・マリーゴールド)、甘い香りで切り花にも利用されるT・ルシダ(ミント・マリーゴールド)があり、秋の花壇をにぎわしてくれます。これらは-5℃ぐらいまでなら冬越しできます。

基本データ

園芸分類 草花

形態 一年草(一部多年草) 原産地 メキシコ、中央アメリカ(一部アフリカ)

草丈/樹高 20~100cm 開花期 4月~12月

花色 黄,オレンジ,白,赤,複色 栽培難易度(1~5)

耐寒性 弱い(一部半耐寒性) 耐暑性 強い

特性・用途 開花期が長い,初心者でも育てやすい


マメ科の花らしいピンクの花が目立つフジカンゾウ(高尾山シリーズ05)

2019年10月04日 09時20分30秒 | 

この時期の高尾山には、フジカンゾウの花がたくさん咲いていた。花のつき方はたしかにヌスビトハギ属らしいものだが、ヌスビトハギとは違って大きな株になって目立つ。マメ科の花らしいピンクの花弁ももよく見るとかわいい。

(2019-09 東京都 高尾山 )

フジカンゾウ(藤甘草)
多年草
本州-九州の山野の林内に生える。高さ50-120cmで毛がある。葉は7または5小葉からなり、小葉は卵形-長楕円形、長さ8-16cm、幅2-6cm。托葉は線形で長さ7-8mm。花は長い総状花序を作って開き淡紅色で長さ8-10mm。萼は小さく5浅裂し有毛。果実は8-10mmの柄があり、1-2節、節間は長さ10-13mm、表面は単鈎毛があってよくものにくっつく。花期は8-9月。(原色日本植物図鑑)
学名は、Hylodesmum oldhamii
マメ科ヌスビトハギ属

フジカンゾウ

マメ科山野の林内に生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。茎に細かな毛が生え触ると少し粘り気がある。花は長さ1センチくらいでピンク色。茎の先や葉の脇からのびた30センチほどの細長い花茎(かけい:葉をつけずに花だけをつける茎)にまばらにつく。葉は鳥の羽のように並んだ5~7枚の葉がひと組で、茎に互い違いにつく。小葉(しょうよう:複数の葉で構成される葉形のひとつひとつの葉のこと)は長い卵形で長さ10センチくらい。名の由来は、花がフジ、葉がカンゾウに似ることによる。花が終わると、さやが種ごとに仕切られる節果(せっか)という実をつける。褐色に熟した実にはかぎ状の毛が密生し、動物や衣服にくっついて運ばれる。節果は2つに分かれた半月形で長さ2センチくらい。よく似る同じ仲間のヌスビトハギの実の2倍ほどになる。

季節|8月~9月頃
高さ|約50センチ~1メートル50センチ
場所|1~2号路、4~6号路、稲荷山、裏高尾、奥高尾

 


蕾も花もきれいな形をしているヘクソカズラ

2019年10月04日 08時49分27秒 | 

あんまりな名前のヘクソカズラ。この時期にはいたるところでみかける。名前のひどさに同情したのか、サオトメバナの別名もある。しかし一度このヘクソカズラというひどい名前を聞いてしまうと、しっかりと記憶に残るのでほかの名前はなかなか思い浮かばない。ヤイトバナの別名も今の時代ではわかりにくい。やいとの痕と言われても、は? だろう。蕾も花もきれいな形をしているのだが。万葉では古い名前で「くそかずら、絶ゆることなく宮仕へせむ/万葉集 3855」と歌われているという。花とのつながりがみえにくい歌だ。

(2019-09 川崎市 道端) 

ヘクソカズラ [屁糞葛]

開花時期 7月、8月、9月
花の色 白
名前の読み へくそかずら
分布 北海道から沖縄
海外では、朝鮮半島、台湾、中国、フィリピン、インドシナ半島、インドなどに広く分布する。
生育地 道端や空地
植物のタイプ 多年草
大きさ・高さ ―
分類 アカネ科 ヤイトバナ属
学名 Paederia scandens
花の特徴 葉の脇から短い集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、白い花を疎らにつける。
花冠は長さ10ミリくらいの釣鐘形で、先は5つに裂ける。
筒部は白く、中央が紅紫色をしている。
葉の特徴 葉は楕円形ないし細めの卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖る。
茎は長く伸びて蔓になり、左巻きで他のもに絡む。
実の特徴 花の後には光沢のある黄褐色の実をつける。
この花について ―
その他 別名を灸花(ヤイトバナ)ともいう。
名の由来は、草全体がいやなにおいを放つ蔓性の植物というところからきている。
万葉の時代にも「くそかずら」の名で詠まれているが、それに「屁」もついたわけである。
灸花(ヤイトバナ)のほうは、花の中心部の形がお灸の跡に似ているところからきている。