サクラタデは小さな花ではあるが、白い花弁がほんのりとピンクに染まって、見る者の心を和ませる。小さいだけにじっくりと観察しないと、その良さに気づかないことが多い。写真を撮るというのも、このような注意の集中に役立つ。カメラを携帯していなければ、道端の雑草としかみなかっただろう。誰にでもまともな写真がとれるようにしてくれたカメラ・メーカーには感謝である。
(2019-09 神奈川県 箱根町)
サクラタデ(桜蓼)
多年草
本州-沖縄の水辺や湿地に生える。高さ0.5-1m。地下茎を横にのばしてふえる。葉は互生し、長さ7-13cmの披針形でやや厚く、裏面には腺点がある。乾くと赤褐色になる。托葉鞘は長さ約1.5cmの筒形で、ふちに長い毛がある。花序は細長く、淡紅色の花をやや密に花をつける。雌雄異株。花被は長さ約5mmで5深裂し、腺点がある。雌花では雌しべが雄しべより長い。雄花の雌しべは雄しべより短く、結実しない。そう果は花被に包まれ、長さ約3.5mmの3稜形で黒色。 花期は8-10月。(野に咲く花)
学名は、Persicaria macrantha subsp. conspicua
タデ科イヌタデ属
よく似たシロバナサクラタデは花被が長さ3-4mmと小さい。