野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

見る者の心を和ませるサクラタデ(箱根シリーズ03)

2019年10月31日 10時17分05秒 | 

サクラタデは小さな花ではあるが、白い花弁がほんのりとピンクに染まって、見る者の心を和ませる。小さいだけにじっくりと観察しないと、その良さに気づかないことが多い。写真を撮るというのも、このような注意の集中に役立つ。カメラを携帯していなければ、道端の雑草としかみなかっただろう。誰にでもまともな写真がとれるようにしてくれたカメラ・メーカーには感謝である。

(2019-09 神奈川県 箱根町) 

サクラタデ(桜蓼)
多年草
本州-沖縄の水辺や湿地に生える。高さ0.5-1m。地下茎を横にのばしてふえる。葉は互生し、長さ7-13cmの披針形でやや厚く、裏面には腺点がある。乾くと赤褐色になる。托葉鞘は長さ約1.5cmの筒形で、ふちに長い毛がある。花序は細長く、淡紅色の花をやや密に花をつける。雌雄異株。花被は長さ約5mmで5深裂し、腺点がある。雌花では雌しべが雄しべより長い。雄花の雌しべは雄しべより短く、結実しない。そう果は花被に包まれ、長さ約3.5mmの3稜形で黒色。 花期は8-10月。(野に咲く花)
学名は、Persicaria macrantha subsp. conspicua
タデ科イヌタデ属
よく似たシロバナサクラタデは花被が長さ3-4mmと小さい。


遠い春を思わせる可憐な冬桜

2019年10月31日 07時43分10秒 | 

冬桜というが、秋に咲き始める。葉が小さいので小葉桜とも呼ばれる。春にも咲くらしいが、この時期に咲くことで、注目を集めている。まだ遠い春を思わせる可憐な花である。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

【フユザクラとは】

・本州を原産とするバラ科の落葉高木。来歴には諸説あるが、一般的にはヤマザクラとマメザクラが自然に交配してできたものとされ、伊豆半島と房総半島には自生も見られる。
・主な開花期は11~12月と4月の年2回であるが、その間も細々と咲き続ける。季節外れのサクラとして町おこしなどに積極的に利用され、埼玉県児玉郡の城峰公園、愛知県名古屋市の庄内緑地公園、群馬県藤岡市の桜山公園などの名所がある。特に桜山公園のフユザクラは「三波川の冬桜」として名高く、国の天然記念物に指定される。
・冬に咲く桜は他にもジュウガツザクラ、カンヒザクラ、カンザクラ、シキザクラ、コフクザクラなどがあり、これらを総称してフユザクラと呼ぶこともある。
・冬に咲く花芽は全体の3分の1であり、残り3分の2は春に咲く。春に咲く花の方がより大きくて見応えがあるが、春の開花期には新葉が展開しており、木全体が花だらけというわけにはいかない。
・花は一重で咲き始めは薄いピンク、後に白色になるのが普通。花の直径は3センチ前後で花弁は5枚、花柄は短く、寒気が強くなると花弁は枝に張り付くように萎む。秋に咲く花には実がならないが、春に咲く花には実がなり、これを蒔けば増やすことができる。
・フユザクラの葉は長さ5~6センチほどであり他のサクラ類に比べて小さいため「コバザクラ(小葉桜)」という別名がある。小さな葉の割には縁に大きなギザギザがあるのが特徴。