野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

山の木陰に群生することが多いテンニンソウ(高尾山シリーズ10)

2019年10月10日 12時38分14秒 | 

あまり見栄えはよくないテンニンソウ。天人草という名前も不思議で、そぐわない。山の木陰に群生していることが多い。三つ峠でも群生していた記憶がある。これを見ると、ああ山に来たなと思う。日本固有種だそうである。

(2019-09 東京都 高尾山 )

 

テンニンソウ(天人草、学名 Leucosceptrum japonicum )は、シソ科テンニンソウ属の多年草。

特徴
地下に太い木化した根茎があり、そこから四角の草質の茎を出して直立する。高さは50-100cmになり、上部はまばらに分枝するものもある。茎に若い時に星状毛があるかまたは無い。葉は対生し、長楕円形から広披針形で、長さ10-25cm、幅3-9cmになる。葉の先端はとがり、基部はくさび形になって葉柄につづき、縁に鋸歯がある。

花期は9-10月。茎先に花序をつけ、若い花序に重なっておおう苞は先端が多少尾状にとがり、花が開くと脱落する。花は淡黄色の唇形花で花序に密につく。萼は短い筒状で5裂する。花冠は萼より長い筒状で、上唇は2裂、下唇は3裂する。下方2個が長い雄蕊が4個、柱頭が2裂する雌蕊が1個あり、ともに花外に長く突き出る。

分布と生育環境
日本固有種。本州、四国、九州に分布し、落葉樹林内または山地の木陰に大群落をつくる。

和名の由来
テンニンソウは「天人草」であるが、牧野富太郎は「天人草の意味は何によるものかわからない」としている。


花の形がユニークなミゾカクシ

2019年10月10日 09時56分33秒 | 

ミゾカクシは五月末頃に紹介した。田んぼでみつけた株だった。こちらの写真は、神代植物公園で大切に育てられていたもの。花の形が特徴的でよく目立つ。少し紫がかっているが、すべて紫のものもあるらしい。

(2019-09 東京都 神代植物公園) 

 

ミゾカクシ(溝隠)
多年草
日本全土の田の湿り気のあるところに生える。高さ10-15cm。茎は細く、地を這って長く伸び、節から根を出して増える。葉は長さ1-2cm、幅2-4mmの披針形で左右2列にをまばらに互生する。葉腋から長い花柄をのばし、淡紅紫色を帯びた花を1個つける。花が終わると花柄は下を向く。花冠は長さ約1cmでほぼ同じ大きさに5裂する。花冠の裂片は、横向きに2個、下向きに3個と片寄ってつく。雄しべは葯が合着して花柱を取り囲み、ヘビが鎌首をもたげたように見える。雄しべが花粉をだしてから、雌しべの柱頭が顔をだす。別名アゼムシロ。花期は6-10月。(野に咲く花)
「筒の先にある毛が押されると花粉が押し出されます。花粉が全部出たあとに雌しべがでてきます。」(沖縄の自然を楽しむ野草の本)
学名は、Lobelia chinensis
キキョウ科ミゾカクシ属


葉もなしで優雅な花を咲かせるコルチカム(園芸種シリーズ18)

2019年10月10日 07時00分49秒 | 

葉もないところからサフランのような花を突然開くコルチカム。机の上の球根からも咲くという便利な花だ。優雅な色の花なのに惚けたような様子がおかしい。

(2019-10 川崎市 道端) 

 

コルチカムとは

特徴
コルチカムは60種ほどの原種があり、欧州、中東、北アフリカの地中海沿岸地域に自生しています。ほとんどが秋咲きで、ピンクや藤色の花ですが、C・ルテウムのように黄花で春咲きの種類などもあります。C・オータムナーレ(イヌサフラン)やC・スペシオサムを中心にいくつもの園芸品種が育成され、秋の花壇を彩る花として利用が多く、夏~秋植え球根ですが、数年間の植えっぱなしも可能です。また、土に植えなくても、机の上や窓辺に球根を置いておくだけでも花が咲く性質をもっているので、受け皿やコップなど、さまざまな容器を使って花が楽しめます。褐色の皮をかぶった大きな球根で直径は10cmほどになりますが、通常は5cm以上あれば開花します。球根の下部の片側に突起物があり、この部分と反対側の2か所から蕾が出て開花します。早春から新芽が伸び出し、大きなつやのある葉が6月ごろまで茂ります。なお、球根は有毒ですから食べることはできません。

※科名:ユリ科で分類される場合もあります。

基本データ

園芸分類 球根

形態 多年草 原産地 欧州、中東、北アフリカ、中央アジア

草丈/樹高 5~30cm 開花期 主に9月中旬~10月

花色 ピンク,紫,白,黄

耐寒性 強い 耐暑性 強い

特性・用途 耐寒性が強い,初心者でも育てやすい