<飛騨頂上付近のコマクサ>
御嶽山:御嶽から濁河温泉へ縦走(4)
(北アルプス総合案内所)
2010年7月31日(土)~8月1日(日)
第2日目:8月1日(日) (つづき)
<御嶽山の火口に沿って>
■火口縁に向かう
御嶽山剣ヶ峰山頂で休憩を終えた私たちは,6時36分に歩き出す.
「・・今日は天気が良いので,火口の縁を廻っていきましょう・・」
とM沢ガイドが嬉しいことを言う.勿論,大歓迎.ただ,私が事前に作成したプロフィールマップは,部分的に使えなくなるのが残念である.
剣ヶ峰から,暫くの間,やや険しい岩場を下り続ける.少々怖い.標高差で40メートルほど下ると,今度は火口の縁に沿って登り坂を進む.
■不思議童子
火口縁を巡るコースを訪れる登山者は少ないらしくて,このコースに入った途端に,登山者の姿はバッタリなくなる.
6時47分,不思議童子を通過する.その後も,次々と童子の石塔が現れる.
私たちは,火口の縁に沿う登山道を歩き続ける,火山特有の砂礫が累々と続く殺伐とした登山道である.暫くの間,緩やかな登り勾配が連続する.
6時55分頃,火口縁の最高地点(標高3040m)辺りを通過する.その後暫くの間,小さな登り下りが続く.
<火口縁最高地点>
■一ノ池
火口縁の最高点から下りはじめる頃,進行方向右手に一の池が見下ろせるようになる.朝日が僅かに残る一の池の水面で反射して光っている.
■三十六童子の塔
7時22分,三十六童子の塔に到着する.三十六童子は,この塔から始まっているという.ここで,10分ほど休憩を取る.
<二ノ池から飛騨頂上へ>
■二ノ池
休憩を終えた私たちは,7時27分に三十六童子の塔(3005m)を出発する.
ここからは見晴らしの良い下り坂になる.進行方向右手には,真っ青な二ノ池が見下ろせる.豊かな水を湛えている池である.
池の畔に残雪がある.
■白い綺麗な花
平原の中の緩やかな坂道を下る.7時43分頃,岩礫の陰に,可憐な白い花が咲いているのを見つける.余りに可愛いいので,思わず写真を撮る.
花に詳しい同行者が,「クモ×××」という花だと教えてくれる.歩きながら教えていただいた花の名をメモするが,歩きながら書いたので,後になって読めない.従って,この可愛い花の名は分からないまま.
■二ノ池新館
7時48分,二ノ池新館の脇を通過する.玄関に「お風呂があります」という看板が立っている.ガイドの説明によると,二ノ池の水を風呂に使っているとのことである.
前方には,荒涼とした平原が広がっている.平原の先は緩やかな登り勾配の登山道が続く.さらにその先にはギザギザとした稜線が見えている.
■サイノ河原避難小屋
8時09分,サイノ河原避難小屋(2800m)に到着する.ここで10分ほど休憩を取る.辺りには沢山の石塔が立ち並んでいる.
岩陰から,三ノ池が見下ろせる.
<三ノ池>
■魔利支天乗越鞍部
休憩を終えて,8時18分にサイノ河原を出発する.暫くの間,緩やかな登り坂を進む.そして,8時32分,魔利支天乗越の鞍部(2830m)に到着する.
ギザギザとした岩が重なる稜線である.近くに神社がある.神社の名称は分からない.
ここから魔利支天乗越直下のトラバース道を進んで飛騨乗越へ向かうはずだったが,途中に崩落箇所があり,通行禁止になっている.そこで,魔利支天乗越から稜線沿いに飛騨頂上に向かうルートに変更となる.
■魔利支天乗越
当初予定していたルートを変更して,岩稜の登り坂を進む.累々と岩稜が重なる登り坂を進んで,8時32分に魔利支天乗越(2930m)を通過する.ここで魔利支天に向かう参道が左へ分岐している.エリアマップによると,ここから20分ほどで魔利支天山山頂(2959m)へ行けるようだが通過.
■継子岳遠望
前方にはこんもりとした山が見えている.地図で確かめると,どうやら継子岳(2859m)のようである.天気が良いので,眺望がとても良い.
山麓に小屋が見えている.この小屋は地図から判断して飛騨頂上にある五ノ池小屋のようである.
私たちは,継子岳山麓の飛騨頂上から,西北西に一気に濁河温泉まで下山する予定である.
■飛騨頂上神社
緩やかな下り坂が終わって,ほんの少し登り返しになる.
8時56分,五ノ池小屋の直ぐ上の飛騨頂上(2811m)に到着する.これで,今回のルートでの登り坂は終わりである.これから先は下り坂だけになる.何となくホッとした気分になる.
山頂に飛騨頂上神社がある,祭神は大滝霊神.頑丈な造りの立派な社殿である.
<濁河温泉へ>
■コマクサの大群生地
9時10分,飛騨頂上を出発する.登山道は,草木谷の右岸沿いに下っている.進行方向左手には素晴らしい眺望が開けている.
歩き出して直ぐに,コマクサの大群生地を通過する.見渡す限りのガレ場にコマクサがビッシリと咲いている.一同,コマクサに感動詞ながら緩やかなトラバース道を下り続ける.
■八合目助け水
9時56分,標高2605メートル地点で,登山道の片隅で,10分ほど休憩を取る.M沢ガイドが,
「・・昼食時間は特に取りませんので,休憩中に適当に昼食を食べてください・・」
と注意を促す.
10時05分,再び歩き出す.
10時20分,お助け水(2428m)を通過する.お助け水は名ばかりで,湧水はない.傍らの空き地で,数名の登山客が休憩を取っている.
この辺りから,時々登ってくる登山客とすれ違うようになる.
森林限界まで下った.周囲には樹林帯が広がりはじめる.
■のぞき岩避難小屋
丹沢の大倉尾根程度の下り坂が続く.登山道のメンテナンス状況は,語弊がある言い方かもしれないが,それほど良くないようである.丸太が横に敷き詰められた坂道が時々現れる.丸太が半ば腐っていたり,濡れて滑りやすくなっていたりで,多少歩きづらい.同行者の中にも滑って転倒する人がいる.また,用心する余り,歩行速度が極端に遅くなる人もいる.
下り坂に多少てこづりながらも,10時51分にのぞき岩避難小屋(2510 m)に到着する.ここで,10分ほど休憩.
■蛙岩
10時58分,のぞき岩避難小屋を出発する.相変わらず同じような下り坂が続く.
11時10分,蛙岩(2155m)を通過する.なるほど,蛙そっくりな岩がある.白いペンキで目と口が書き足されている.何となくユーモラス.
■七合目・ジョーズ岩
11時44分,七合目にあるジョーズ岩を通過する.なるほど,海から頭を出した大きなサメのようだ.
■仙人橋
11時49分,標高2020メートル地点で,最後の休憩を取る.
私が自製のプロフィールマップを眺めながら,濁河温泉登山口への到着時間を予想していると,ガイドの他,数名の方が,私のプロフィールマップを覗き込む.私が,
「・・遅くても12時半には登山口に到着するでしょうね・・」
と言うと,ガイドが,ウンウンと同意しながら,
「登山口から温泉まで10分ぐらい歩きますが,普通の道路です.12時半までに温泉まで行けるでしょう・・」
という.
11時54分に歩き出す.登山道の勾配が緩やかになるが,滑りやすい丸太敷が長々と続くところもある.
ガイドがときどき振り向いて,列の後ろの状態を確かめる.
丸太道が怖くて遅れる人,足の膝が痛くなり遅れる人など2~3人居る.
12時06分,仙人橋を渡る.ここから先は,まだ,所々に丸太敷があるが,歩きやすい散策路になる.
■仙人滝
12時18分,期の間から仙人滝がほんの一寸だけ見える場所を通過する.滝が見えたような,見えないような曖昧な気分のまま通過する.
私たちの列が,前後にばらけて長くなる.暫く立ち休憩をしながら,後ろの方々の到着を待つ.
■御嶽登山道入口
12時22分,自動車道路にポコンと飛び出すような感じで,御嶽登山道入口(1975m)に到着する.
登山道入口には,講の皆さんの石碑が沢山立っている.その先に,御嶽大神神社がある.境内には七福神が並んでいる.
■白糸ノ滝
12時27分,橋を渡る.
進行方向右手に白糸ノ滝を眺めながら,自動車道を下る.
■濁河温泉に到着
やがて,濁河温泉が見え始める.
12時28分,無事,濁河温泉駐車場に到着する.駐車場には,先回りした専用バスが待っている.
(つづく)
「北アルプスの山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1437b73ecb76b6eb6b858649dab0b5a7
「北アルプスの山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9fede518d52900e8dd6e11a80162449e
御嶽山:御嶽から濁河温泉へ縦走(4)
(北アルプス総合案内所)
2010年7月31日(土)~8月1日(日)
第2日目:8月1日(日) (つづき)
<御嶽山の火口に沿って>
■火口縁に向かう
御嶽山剣ヶ峰山頂で休憩を終えた私たちは,6時36分に歩き出す.
「・・今日は天気が良いので,火口の縁を廻っていきましょう・・」
とM沢ガイドが嬉しいことを言う.勿論,大歓迎.ただ,私が事前に作成したプロフィールマップは,部分的に使えなくなるのが残念である.
剣ヶ峰から,暫くの間,やや険しい岩場を下り続ける.少々怖い.標高差で40メートルほど下ると,今度は火口の縁に沿って登り坂を進む.
■不思議童子
火口縁を巡るコースを訪れる登山者は少ないらしくて,このコースに入った途端に,登山者の姿はバッタリなくなる.
6時47分,不思議童子を通過する.その後も,次々と童子の石塔が現れる.
私たちは,火口の縁に沿う登山道を歩き続ける,火山特有の砂礫が累々と続く殺伐とした登山道である.暫くの間,緩やかな登り勾配が連続する.
6時55分頃,火口縁の最高地点(標高3040m)辺りを通過する.その後暫くの間,小さな登り下りが続く.
<火口縁最高地点>
■一ノ池
火口縁の最高点から下りはじめる頃,進行方向右手に一の池が見下ろせるようになる.朝日が僅かに残る一の池の水面で反射して光っている.
■三十六童子の塔
7時22分,三十六童子の塔に到着する.三十六童子は,この塔から始まっているという.ここで,10分ほど休憩を取る.
<二ノ池から飛騨頂上へ>
■二ノ池
休憩を終えた私たちは,7時27分に三十六童子の塔(3005m)を出発する.
ここからは見晴らしの良い下り坂になる.進行方向右手には,真っ青な二ノ池が見下ろせる.豊かな水を湛えている池である.
池の畔に残雪がある.
■白い綺麗な花
平原の中の緩やかな坂道を下る.7時43分頃,岩礫の陰に,可憐な白い花が咲いているのを見つける.余りに可愛いいので,思わず写真を撮る.
花に詳しい同行者が,「クモ×××」という花だと教えてくれる.歩きながら教えていただいた花の名をメモするが,歩きながら書いたので,後になって読めない.従って,この可愛い花の名は分からないまま.
■二ノ池新館
7時48分,二ノ池新館の脇を通過する.玄関に「お風呂があります」という看板が立っている.ガイドの説明によると,二ノ池の水を風呂に使っているとのことである.
前方には,荒涼とした平原が広がっている.平原の先は緩やかな登り勾配の登山道が続く.さらにその先にはギザギザとした稜線が見えている.
■サイノ河原避難小屋
8時09分,サイノ河原避難小屋(2800m)に到着する.ここで10分ほど休憩を取る.辺りには沢山の石塔が立ち並んでいる.
岩陰から,三ノ池が見下ろせる.
<三ノ池>
■魔利支天乗越鞍部
休憩を終えて,8時18分にサイノ河原を出発する.暫くの間,緩やかな登り坂を進む.そして,8時32分,魔利支天乗越の鞍部(2830m)に到着する.
ギザギザとした岩が重なる稜線である.近くに神社がある.神社の名称は分からない.
ここから魔利支天乗越直下のトラバース道を進んで飛騨乗越へ向かうはずだったが,途中に崩落箇所があり,通行禁止になっている.そこで,魔利支天乗越から稜線沿いに飛騨頂上に向かうルートに変更となる.
■魔利支天乗越
当初予定していたルートを変更して,岩稜の登り坂を進む.累々と岩稜が重なる登り坂を進んで,8時32分に魔利支天乗越(2930m)を通過する.ここで魔利支天に向かう参道が左へ分岐している.エリアマップによると,ここから20分ほどで魔利支天山山頂(2959m)へ行けるようだが通過.
■継子岳遠望
前方にはこんもりとした山が見えている.地図で確かめると,どうやら継子岳(2859m)のようである.天気が良いので,眺望がとても良い.
山麓に小屋が見えている.この小屋は地図から判断して飛騨頂上にある五ノ池小屋のようである.
私たちは,継子岳山麓の飛騨頂上から,西北西に一気に濁河温泉まで下山する予定である.
■飛騨頂上神社
緩やかな下り坂が終わって,ほんの少し登り返しになる.
8時56分,五ノ池小屋の直ぐ上の飛騨頂上(2811m)に到着する.これで,今回のルートでの登り坂は終わりである.これから先は下り坂だけになる.何となくホッとした気分になる.
山頂に飛騨頂上神社がある,祭神は大滝霊神.頑丈な造りの立派な社殿である.
<濁河温泉へ>
■コマクサの大群生地
9時10分,飛騨頂上を出発する.登山道は,草木谷の右岸沿いに下っている.進行方向左手には素晴らしい眺望が開けている.
歩き出して直ぐに,コマクサの大群生地を通過する.見渡す限りのガレ場にコマクサがビッシリと咲いている.一同,コマクサに感動詞ながら緩やかなトラバース道を下り続ける.
■八合目助け水
9時56分,標高2605メートル地点で,登山道の片隅で,10分ほど休憩を取る.M沢ガイドが,
「・・昼食時間は特に取りませんので,休憩中に適当に昼食を食べてください・・」
と注意を促す.
10時05分,再び歩き出す.
10時20分,お助け水(2428m)を通過する.お助け水は名ばかりで,湧水はない.傍らの空き地で,数名の登山客が休憩を取っている.
この辺りから,時々登ってくる登山客とすれ違うようになる.
森林限界まで下った.周囲には樹林帯が広がりはじめる.
■のぞき岩避難小屋
丹沢の大倉尾根程度の下り坂が続く.登山道のメンテナンス状況は,語弊がある言い方かもしれないが,それほど良くないようである.丸太が横に敷き詰められた坂道が時々現れる.丸太が半ば腐っていたり,濡れて滑りやすくなっていたりで,多少歩きづらい.同行者の中にも滑って転倒する人がいる.また,用心する余り,歩行速度が極端に遅くなる人もいる.
下り坂に多少てこづりながらも,10時51分にのぞき岩避難小屋(2510 m)に到着する.ここで,10分ほど休憩.
■蛙岩
10時58分,のぞき岩避難小屋を出発する.相変わらず同じような下り坂が続く.
11時10分,蛙岩(2155m)を通過する.なるほど,蛙そっくりな岩がある.白いペンキで目と口が書き足されている.何となくユーモラス.
■七合目・ジョーズ岩
11時44分,七合目にあるジョーズ岩を通過する.なるほど,海から頭を出した大きなサメのようだ.
■仙人橋
11時49分,標高2020メートル地点で,最後の休憩を取る.
私が自製のプロフィールマップを眺めながら,濁河温泉登山口への到着時間を予想していると,ガイドの他,数名の方が,私のプロフィールマップを覗き込む.私が,
「・・遅くても12時半には登山口に到着するでしょうね・・」
と言うと,ガイドが,ウンウンと同意しながら,
「登山口から温泉まで10分ぐらい歩きますが,普通の道路です.12時半までに温泉まで行けるでしょう・・」
という.
11時54分に歩き出す.登山道の勾配が緩やかになるが,滑りやすい丸太敷が長々と続くところもある.
ガイドがときどき振り向いて,列の後ろの状態を確かめる.
丸太道が怖くて遅れる人,足の膝が痛くなり遅れる人など2~3人居る.
12時06分,仙人橋を渡る.ここから先は,まだ,所々に丸太敷があるが,歩きやすい散策路になる.
■仙人滝
12時18分,期の間から仙人滝がほんの一寸だけ見える場所を通過する.滝が見えたような,見えないような曖昧な気分のまま通過する.
私たちの列が,前後にばらけて長くなる.暫く立ち休憩をしながら,後ろの方々の到着を待つ.
■御嶽登山道入口
12時22分,自動車道路にポコンと飛び出すような感じで,御嶽登山道入口(1975m)に到着する.
登山道入口には,講の皆さんの石碑が沢山立っている.その先に,御嶽大神神社がある.境内には七福神が並んでいる.
■白糸ノ滝
12時27分,橋を渡る.
進行方向右手に白糸ノ滝を眺めながら,自動車道を下る.
■濁河温泉に到着
やがて,濁河温泉が見え始める.
12時28分,無事,濁河温泉駐車場に到着する.駐車場には,先回りした専用バスが待っている.
(つづく)
「北アルプスの山旅」の前回の記事
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